行政書士 民法 記述式(5問)|無権代理と相続

重要度:A 論点:無権代理と相続

問5:Bは、何らの代理権もないのに、Aの代理人と称してA所有の土地をCに売却した。その後Aが死亡し、BがAを単独で相続した。判例によれば、Bは、本人の資格に基づいてこの契約の追認を拒絶することができるか。理由を付して40字程度で記述しなさい。

【解答例と採点基準】

解答例(40字):
本人が自ら法律行為をしたのと同様の法律上の地位を生じるため、追認を拒絶できない。

採点基準(20点満点):
①本人の資格に基づいて追認を拒絶できないこと…8点/②本人が自ら法律行為をしたのと同様の法律上の地位を生じること…12点。「信義則」「資格の融合」という用語だけを記載し、判例の理由を示さないものは②を満点としない。本人が無権代理人を相続した場合と混同して「拒絶できる」としたものは0点。

解説:
最判昭40.6.18は、無権代理人が本人を単独相続し、本人と代理人の資格が同一人に帰属した場合には、本人が自ら法律行為をしたのと同様な法律上の地位を生じると判示した。したがって、Bは本人の資格に基づいて当該契約の追認を拒絶し、その効力を否定することができない。「資格の融合」又は信義則による説明は学説上の理論構成として用いられることがあるが、同判決の判示文言そのものではない。本人が無権代理人を相続した場合とは区別する必要がある。
【択一連結】択一側では総則初級Q3で無権代理と相続の帰結を判別する。本人が無権代理人を相続した場合(追認拒絶可・ただし無権代理人の責任は承継)との対比まで整理すること。

関連過去問:H28,問28(択一関連)


タイトルとURLをコピーしました