行政書士 基礎知識 応用編(3〜4問)|諸法令

問3:戸籍法に関する次の記述のうち、同法の規定に照らし、妥当でないものはどれか。

  • A:出生の届出は、原則として、出生の日から14日以内にしなければならない。
  • B:死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内にしなければならない。
  • C:婚姻の届出には、法律上の届出期間の定めはない。
  • D:令和6年3月に開始された戸籍証明書の広域交付は、窓口での請求のほか、郵送による請求にも利用することができる。
  • E:戸籍は、一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに編製される。
【第3問:正解と解説】

正解:D

・A
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。49条1項のとおり(国外出生は3か月以内)。

・B
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。86条1項のとおり。「知った日から」の起算がポイント。

・C
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。婚姻届は届出により効力が生じる創設的届出であり、期間の定めは観念できない。報告的届出(出生・死亡)との違い。

・D
【論点】広域交付の利用方法の限定

【考え方】
広域交付(本籍地以外の市町村窓口での戸籍証明書取得)は、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属が「窓口に出向いて」顔写真付き本人確認書類を提示して請求する場合に限られる。郵送請求や士業者の職務上請求では利用できない。なりすまし防止のための限定である。

【選択肢解説】
本肢は郵送請求にも利用できるとしており妥当でない。よって本問の正解である。

・E
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。6条(一夫婦一戸籍・三代戸籍の禁止)のとおり。

関連過去問:R7,問54


問4:住民基本台帳法に関する次の記述のうち、同法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。

  • A:転入をした者は、転入をした日から30日以内に市町村長に届け出なければならない。
  • B:何人も、理由を問わず、住民基本台帳の閲覧を請求することができる。
  • C:住民基本台帳法上の住所とは各人の生活の本拠をいい、その認定は客観的な居住の事実を基礎として行われる。
  • D:最高裁判所は、住基ネットによる本人確認情報の管理・利用は、個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を侵害し、憲法13条に違反するとした。
  • E:住民票の記載には、住所を創設する法的効力が認められる。
【第4問:正解と解説】

正解:C

・A
【選択肢解説】
妥当でない。転入届は転入をした日から「14日以内」である(22条)。

・B
【選択肢解説】
妥当でない。「何人も閲覧できる」旧制度は個人情報保護の観点から廃止され、現在の閲覧は国等の公用や公益性の高い調査研究等に限定されている(11条・11条の2)。

・C
【論点】住所=生活の本拠(客観主義)

【考え方】
住所は生活の本拠(民法22条と同義)であり、客観的な居住の事実を基礎に、居住者の意思を総合して認定される。判例は、都市公園内のテントでの起居について、社会通念上、生活の本拠としての実体を欠くとして住所性を否定した(最判平20.10.3)。

【選択肢解説】
本肢は妥当である。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。最判平20.3.6は、制度的担保(利用の法定・罰則・第三者機関)を理由に住基ネットを合憲とした。結論が逆。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。住民票の記載は住所を公証するにとどまり、住所を創設する効力はない。

関連過去問:H30,問52


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