行政書士 基礎知識 応用編(1〜2問)|情報通信・個人情報保護

問1:個人情報保護法(民間部門)に関する次の記述のうち、同法の規定に照らし、妥当でないものはどれか。

  • A:取り扱う個人情報の数が少ない小規模な事業者であっても、個人情報データベース等を事業の用に供していれば、個人情報取扱事業者として同法の義務を負う。
  • B:要配慮個人情報を取得するには、法令に基づく場合等を除き、あらかじめ本人の同意を得なければならない。
  • C:個人データの取扱いを委託することに伴って委託先に個人データを提供する場合には、本人の同意を得る必要はない。
  • D:一定の重大な漏えい等が生じたときは、個人情報保護委員会への報告及び本人への通知をしなければならない。
  • E:匿名加工情報を第三者に提供するには、あらかじめ本人の同意を得なければならない。
【第1問:正解と解説】

正解:E

・A
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。平成27年改正(平成29年5月30日施行)により、取り扱う個人情報が5,000人分以下の事業者を適用対象外とする要件は廃止された。したがって、個人情報データベース等を事業の用に供する者は、取り扱う件数や事業規模が小さいことだけを理由に個人情報取扱事業者から除外されない。

・B
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。要配慮個人情報の取得には原則として本人同意が必要である(20条2項)。

・C
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。委託は第三者提供にあたらない(27条5項1号)。委託元には監督義務が課される。

・D
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。令和2年改正で報告・通知が法的義務となった(26条)。

・E
【論点】匿名加工情報の流通促進という制度趣旨

【考え方】
匿名加工情報は特定の個人を識別できず復元もできないように加工された情報であり、パーソナルデータの利活用を促進するため、本人の同意なく第三者提供ができる(公表義務・識別行為の禁止等の規律はある)。

【選択肢解説】
本肢は本人同意を要求しており妥当でない。よって本問の正解である。「匿名加工=同意不要で提供可/仮名加工=原則提供不可」の対比まで押さえる。

関連過去問:R2,問57/R6,問57


問2:個人情報保護法(民間部門)に関する次の記述のうち、同法の規定に照らし、妥当なものはどれか。

  • A:個人情報取扱事業者は、利用目的を変更する場合、変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて変更することができない。
  • B:オプトアウト方式による第三者提供は、本人に所定事項を通知等すれば足り、個人情報保護委員会への届出は不要である。
  • C:個人データの取扱いを委託する場合、委託元は、委託先に対する監督義務を負わない。
  • D:本人は、保有個人データの開示を請求できるが、その開示方法は書面の交付に限られる。
  • E:要配慮個人情報は、本人の同意を得れば、オプトアウト方式により第三者に提供することができる。
【第2問:正解と解説】

正解:A

・A
【論点】利用目的の変更の限界(17条2項)

【考え方】
利用目的は事後的に自由に変更できるわけではなく、変更前の目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲内に限られる。これを超える利用には、あらためて本人の同意が必要となる(18条1項)。

【選択肢解説】
本肢は妥当である。

・B
【選択肢解説】
妥当でない。オプトアウトによる提供には、本人への通知等に加えて個人情報保護委員会への届出が必要である(27条2項)。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。委託元は、委託先において安全管理措置が図られるよう、必要かつ適切な監督を行う義務を負う(25条)。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。令和2年改正により、本人は電磁的記録の提供による方法等を含めて開示方法を指定できる(33条1項)。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。要配慮個人情報はオプトアウトによる第三者提供ができない(27条2項ただし書)。本人の同意による通常の提供は可能だが、オプトアウトという方式自体が使えない。

関連過去問:R2,問57


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