行政書士 基礎知識 応用編(1〜2問)|諸法令

問1:行政書士法に関する次の記述のうち、同法の規定に照らし、妥当なものはどれか。

  • A:行政書士の登録は、事務所の所在地を管轄する都道府県知事が行う。
  • B:行政書士は、業務に関する帳簿を備え、帳簿閉鎖の時から5年間保存しなければならない。
  • C:行政書士に対する懲戒処分は、戒告、1年以内の業務停止、業務禁止の3種類である。
  • D:行政書士は、正当な事由がある場合でなければ、依頼を拒むことができない。
  • E:行政書士の秘密保持義務は、行政書士である間に限り課され、行政書士でなくなった後には及ばない。
【第1問:正解と解説】

正解:D

・A
【選択肢解説】
妥当でない。登録は日本行政書士会連合会が行う(6条)。知事は懲戒権者であり、主体の入れ替えである。

・B
【選択肢解説】
妥当でない。帳簿の保存期間は帳簿閉鎖の時から「2年間」である(9条2項)。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。業務停止は「2年以内」である(14条)。数字のすり替え。

・D
【論点】依頼に応ずる義務(11条)

【考え方】
行政書士は国民の権利利益の実現に資する業務を独占する反面として、正当な事由がない限り依頼を拒めない義務を負う。違反には罰則(100万円以下の罰金)もある。受任が自由な弁護士との対比で出題される。

【選択肢解説】
本肢は11条のとおりであり、妥当である。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。守秘義務は行政書士でなくなった後も同様に課される(12条)。

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問2:行政書士の業務に関する次の記述のうち、行政書士法の規定に照らし、妥当なものはどれか。

  • A:行政書士でない者が、報酬を得ずに、業として他人の官公署提出書類を作成することは、行政書士法に違反する。
  • B:特定行政書士は、行政書士が作成することができる官公署提出書類に係る許認可等に関する審査請求その他の行政庁に対する不服申立ての手続について、その手続を代理することができる。
  • C:行政書士は、他の法律において制限されている業務であっても、依頼があれば行うことができる。
  • D:特定行政書士は、許認可の拒否処分に対する取消訴訟について、訴訟代理人となることができる。
  • E:行政書士でない者は、行政書士に紛らわしい名称を用いることができるが、「行政書士」の名称そのものを用いることだけが禁止される。
【第2問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】
妥当でない。独占業務の要件は「報酬を得て」業とすることであり、無報酬の作成は行政書士法違反とならない。

・B
【論点】特定行政書士の不服申立て代理(1条の4第1項2号)

【考え方】
日本行政書士会連合会が実施する法定研修の課程を修了した特定行政書士は、行政書士が作成することができる官公署提出書類に係る許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求その他の行政庁に対する不服申立ての手続について代理し、その手続について官公署に提出する書類を作成することができる。2026年1月1日施行の改正により、対象は、行政書士が実際に「作成した」書類に係る許認可等から、行政書士が「作成することができる」書類に係る許認可等へ拡大された。

【選択肢解説】
本肢は現行法の規定に沿うため、妥当である。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。他の法律で業務を行うことが制限されている事項は、行政書士の業務範囲から除外される(1条の3第2項)。登記申請書の作成は司法書士法、税務書類の作成は税理士法など、それぞれの資格法による業務制限に従う。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。訴訟代理は弁護士の独占業務であり、特定行政書士にも認められていない。不服申立て(行政内部の手続)までが限界である。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。「行政書士又はこれに紛らわしい名称」の使用が禁止される(19条の2)。紛らわしい名称も禁止の対象である。

関連過去問:R6,問52


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