行政書士 基礎知識 応用編(3問)|文章理解

問3:次の文章の内容と合致するものとして、最も適切なものはどれか。

便利な道具が登場すると、それによって失われる能力を惜しむ声が必ず上がる。計算機が普及すれば暗算力の低下が、検索が普及すれば記憶力の低下が語られてきた。しかし歴史を振り返れば、人間は道具に一部の作業を委ねることで、より高次の課題に知的資源を振り向けてきたのである。問うべきは、道具によって何が失われるかではなく、解放された力を何に使うかであろう。

  • A:計算機の普及は、人間の暗算力を向上させた。
  • B:道具の普及によって能力の低下を惜しむ声が上がるのは、今に始まったことではない。
  • C:人間は道具に作業を委ねることで、知的な活動そのものを放棄してきた。
  • D:筆者は、道具によって失われる能力を測定することが最も重要だと主張している。
  • E:検索の普及によって、人間の記憶力は完全に不要となった。
【第3問:正解と解説】

正解:B

・A
【選択肢解説】
妥当でない。本文は暗算力の「低下が語られてきた」と述べており、向上させたとは述べていない。

・B
【論点】内容合致問題の解法(本文の言い換えの特定)

【考え方】
本文冒頭の「必ず上がる」「語られてきた」という表現は、能力低下を惜しむ声が繰り返されてきたことを示しており、本肢はその正確な言い換えである。内容合致問題では、①本文と方向が逆の肢(イ・ウ)、②本文の主張と逆の優先順位を述べる肢(エ:筆者は「何に使うか」を問うべきとする)、③本文より強すぎる肢(オ:「完全に不要」)を順に消去する。

【選択肢解説】
本肢が正解である。地味な言い換えの肢が正解になりやすく、印象的で強い表現の肢ほど誤りやすい、という内容合致問題の傾向も覚えておく。

・C
【選択肢解説】
妥当でない。本文は「より高次の課題に知的資源を振り向けてきた」と述べており、知的活動の放棄はその逆である。

・D
【選択肢解説】
妥当でない。筆者は「問うべきは……解放された力を何に使うか」と述べており、失われる能力の測定を最重要とはしていない。

・E
【選択肢解説】
妥当でない。「完全に不要」という記述は本文になく、過度に強い表現の典型的な誤り肢である。

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