重要度:A 論点:原処分主義と裁決の取消訴訟
問5:Xの申請を拒否する処分について、Xがした審査請求は、審査庁の裁決により棄却されたが、その審理手続には裁決に固有の重大な手続上の違法があった。Xが処分の取消訴訟とは別に裁決の取消訴訟を提起する場合、行政事件訴訟法によれば、この訴訟においてXが主張できる違法事由はどのように限定されるか。40字程度で記述しなさい。
【解答例と採点基準】
解答例(43字):
原処分の違法を主張することはできず、審理手続の違反など裁決に固有の瑕疵のみ主張できる。
採点基準(20点満点):
①原処分の違法を主張できないこと…8点/②裁決に固有の瑕疵のみ主張できること…8点/③固有の瑕疵の具体例(審理手続の違反等)を挙げるか、処分の違法は処分取消訴訟で争うという原処分主義の理解が読み取れる構成…4点。裁決の取消訴訟において原処分の違法も主張できるとするものは0点。
解説:
行政事件訴訟法10条2項(原処分主義)により、処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。したがって、裁決の取消訴訟で主張できる違法事由は、審理員・委員の除斥事由違反や理由付記の不備など、裁決に固有の瑕疵に限られる。令和7年度問44は、まさにこの裁決固有の瑕疵と訴訟選択を記述式で問うた。原処分の違法は原処分の取消訴訟で争うという役割分担を40字で表現できるようにすること。
関連過去問:R7,問44(記述)
