重要度:A 論点:決議の瑕疵
問6:株主総会決議の瑕疵を争う訴えの3類型を述べよ。
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①決議取消しの訴え:招集手続又は決議方法の法令・定款違反若しくは著しい不公正、決議内容の定款違反、特別利害関係人の議決権行使による著しく不当な決議を事由とし、決議の日から3か月以内に、株主、取締役、監査役等の法定の原告適格を有する者が提起する(831条)。招集手続又は決議方法の法令・定款違反について、違反事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないと認めるときは、裁判所は請求を棄却できる。②決議無効確認の訴え:決議内容が法令に違反する場合に提起でき、出訴期間の制限はない(830条2項)。③決議不存在確認の訴え:決議が法律上存在すると評価できない場合に提起でき、出訴期間の制限はない(同条1項)。無効確認及び不存在確認の訴えについても、誰でも無条件に提起できるのではなく、確認の利益が必要である。
関連過去問:R6,問40
重要度:A 論点:取締役の資格・任期
問7:取締役の資格・員数・任期を述べよ。
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法人は取締役となることができず、会社法331条1項所定の欠格事由に該当する者も取締役となることができない。成年被後見人及び被保佐人は欠格事由ではない。成年被後見人が取締役に就任するには、成年後見人が本人の同意を得た上で本人に代わって就任を承諾し、後見監督人がある場合はその同意も得なければならない。被保佐人が就任するには保佐人の同意を得なければならない(331条の2)。公開会社では、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない(331条2項)。取締役会設置会社では取締役は3人以上である(同5項)。任期は原則として、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までであるが、非公開会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)では定款により最長10年まで伸長できる(332条)。
関連過去問:R1,問40
重要度:A 論点:取締役会の権限
問8:取締役会の専決事項を挙げよ。
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取締役会は業務執行の決定、取締役の職務執行の監督、代表取締役の選定・解職を行う(362条2項)。重要な財産の処分・譲受け、多額の借財、支配人等の選任・解任、支店の設置等の重要な業務執行の決定は取締役に委任できない(同4項・専決事項)。特別の利害関係を有する取締役は議決に加わることができない(369条2項)。決議要件は議決に加わることができる取締役の過半数出席・出席取締役の過半数(定款で加重可)。
関連過去問:R7,問38
重要度:A 論点:代表取締役と表見代表取締役
問9:代表取締役の権限と表見代表取締役の制度を述べよ。
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代表取締役は会社の業務に関する一切の裁判上・裁判外の行為をする権限を有し(349条4項)、その権限に加えた制限は善意の第三者に対抗できない(同5項)。社長・副社長その他会社を代表する権限を有するものと認められる名称を付した取締役(表見代表取締役)の行為については、会社は善意の第三者に対して責任を負う(354条・判例は重過失ある第三者を悪意者と同視)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:競業取引・利益相反取引
問10:競業取引・利益相反取引の規制を述べよ。
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取締役が、①自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引をするとき(競業取引)、②自己又は第三者のために会社と取引をするとき(直接取引)、③会社が取締役の債務を保証するなど、取締役以外の者との間で会社と取締役の利益が相反する取引をするとき(間接取引)は、重要な事実を開示して株主総会の承認を受けなければならない(356条1項)。取締役会設置会社では、承認機関は取締役会であり、当該取引をした取締役は、取引後、遅滞なく重要な事実を取締役会に報告しなければならない(365条)。取引後の報告義務は取締役会設置会社についての規律であり、取締役会非設置会社に一律に課されるものではない。承認を欠く利益相反取引について、会社は取締役との直接取引では取締役に対して無効を主張できるが、第三者との関係では、原則として、その第三者が承認の欠缺を知っていた場合に限り無効を主張できる。
関連過去問:R1,問40/R7,問38
