行政書士 民法 初級編(1〜3問)|債権各論(契約)

重要度:A 論点:解除の要件

問1:売買契約における債務不履行解除に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:催告による解除をするには、履行遅滞について債務者に故意・過失などの帰責事由があることが必要である
  • B:催告期間経過時の不履行が契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、催告しても解除することができない
  • C:債権者に帰責事由がある場合でも、債務不履行があれば債権者は契約を解除できる
【第1問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。2020年改正により解除に債務者の帰責事由は不要となった。損害賠償(免責事由あり)との要件の違いが最重要。
・B:適切。541条ただし書の軽微性の例外である。【試験対策】「解除=帰責事由不要・ただし軽微なら不可」「賠償=免責事由があれば不可」の対比表で整理。
・C:不適切。債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるときは、債権者は解除できない(543条)。

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重要度:A 論点:契約不適合責任

問2:AがBから購入した中古住宅に品質の契約不適合(雨漏り)があった。Aの救済に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:Aは不適合を知った時から1年以内に訴えを提起しなければ、一切の責任追及ができなくなる
  • B:Aは不適合を知った時から1年以内にその旨をBに通知すれば、責任追及の権利を保存できる
  • C:数量不足の不適合についても、知った時から1年以内の通知がなければ責任追及できない
【第2問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。旧法では1年内の権利行使(裁判外の請求等)が必要だったが、改正後は「通知」で足りる(566条)。訴え提起までは不要。
・B:適切。566条の通知期間制限である。【試験対策】「種類・品質→1年通知必要/数量・権利→通知期間制限なし(消滅時効のみ)」の適用範囲の区別と、売主が悪意・重過失なら制限が外れる例外まで。
・C:不適切。1年の通知期間制限は種類・品質の不適合に限られ、数量・権利の不適合には適用されない。

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重要度:A 論点:手付

問3:AはBに土地を売却し、Bから手付100万円を受領した。手付解除に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:Aが手付解除をするには、Bに対して倍額200万円を現実に提供しなければならない
  • B:Bが既に中間金を支払うなど履行に着手していても、A自身が履行に着手していなければ、Aは手付解除ができる
  • C:手付解除をした当事者は、相手方に対してさらに損害賠償責任を負う
【第3問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。売主からの手付解除は倍額の「現実の提供」が必要である(557条1項・口頭の提供では足りない)。【試験対策】「買主=放棄/売主=倍額の現実の提供」と「相手方が履行に着手するまで」の2点セット。
・B:不適切。解除できなくなるのは「相手方」が履行に着手した後である。Bが着手していればAは解除できない。自分が着手していても相手方が未着手なら解除できる、という判例の立場と方向が逆。
・C:不適切。手付解除は債務不履行による解除ではないため、損害賠償の問題を生じない(557条2項)。

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