重要度:B 論点:設立時役員の選任と調査
問6:設立時取締役の選任と調査義務を述べよ。
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発起設立では発起人の議決権の過半数により設立時取締役等を選任する(38条・40条)。設立時取締役は、出資の履行の完了、現物出資財産等の価額の相当性等、設立手続の法令・定款違反の有無を調査する(46条)。募集設立では創立総会で選任され、調査結果は創立総会に報告される。
関連過去問:R5,問37
重要度:A 論点:発起人の責任
問7:会社成立時・不成立時の発起人の責任を述べよ。
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成立時:①現物出資・財産引受けの目的財産の価額が定款記載の価額に著しく不足するときの不足額支払義務(52条・発起設立では無過失を証明した発起人は免責〔現物出資者等を除く〕)、②任務懈怠による会社への損害賠償責任(53条1項)、③悪意・重過失があるときの第三者への責任(同2項)。不成立時:発起人は連帯して設立に関してした行為について責任を負い、設立費用は発起人の負担となる(56条)。
関連過去問:H30,問37
重要度:B 論点:設立中の会社と開業準備行為
問8:発起人の権限の範囲に関する判例・通説の立場を述べよ。
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設立中の会社の実質は成立後の会社と同一であり(同一性説)、発起人が設立のため必要な行為をした効果は成立後の会社に帰属する。ただし発起人の権限は設立を直接の目的とする行為(定款作成・株式引受け等)と設立に必要な行為に限られ、開業準備行為は原則として含まれない(財産引受けは28条の厳格な要件の下で例外的に許容されたものと解し、その他の開業準備行為に28条を類推適用することはできないとするのが判例)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:設立無効の訴え
問9:株式会社の設立無効の訴えの特徴を述べよ。
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設立の無効は、会社成立の日から2年以内に、株主・取締役等に限り、訴えをもってのみ主張できる(828条1項1号・2項1号)。無効事由は定款の絶対的記載事項の欠缺・認証の欠缺など客観的で重大な瑕疵に限られる(設立無効事由は解釈上限定)。無効判決には対世効があるが、遡及効はなく将来に向かって効力を失う(839条)。法的安定性のための「訴え制度・提訴期間・原告限定・不遡及」のセットは他の会社関係訴訟にも共通する型。
関連過去問:R6,問40
重要度:C 論点:引受けの意思表示の瑕疵
問10:設立時発行株式の引受けに関する意思表示の瑕疵の主張制限を述べよ。
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発起人による設立時発行株式の引受けについては、民法93条1項ただし書及び94条1項は適用されない(51条1項)。また、発起人は、株式会社の成立後は、錯誤、詐欺又は強迫を理由として設立時発行株式の引受けの取消しをすることができない(同条2項)。募集設立における設立時募集株式の引受人についても、引受けの申込み、割当て等に民法93条1項ただし書及び94条1項は適用されない。また、株式会社の成立後又は創立総会若しくは種類創立総会において議決権を行使した後は、錯誤、詐欺又は強迫を理由として設立時発行株式の引受けの取消しをすることができない(102条5項・6項)。団体法律関係の安定を図るための制限である。
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