行政書士 基礎法学 初級編(4〜6問)|裁判制度

重要度:A 論点:裁判の公開

問4:裁判の公開(憲法82条)に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:裁判官の全員一致があれば、判決も非公開とすることができる
  • B:政治犯罪・出版に関する犯罪・憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審と、すべての事件の判決は、常に公開しなければならない
  • C:対審は、裁判官の過半数の賛成により非公開とすることができる
【第4問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。判決はいかなる場合も常に公開しなければならない。非公開にできる余地があるのは対審のみである。
・B:適切。裁判の対審は、裁判官の全員一致により、公の秩序または善良の風俗を害するおそれがあると決した場合には非公開とすることができる。ただし、政治犯罪、出版に関する犯罪または憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件の対審は、常に公開しなければならない。また、判決はすべての事件で常に公開しなければならない。【試験対策】「非公開にできるのは対審のみ・裁判官の全員一致が必要・三類型の対審とすべての判決は常に公開」と整理する。
・C:不適切。対審の非公開には裁判官の「全員一致」が必要であり、過半数では足りない。

関連過去問:-


重要度:A 論点:裁判員制度

問5:裁判員制度に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:対象は重大な刑事事件の第一審であり、原則として裁判官3名・裁判員6名の合議体で事実認定・法令の適用・量刑を行う
  • B:対象は刑事事件と民事事件の双方であり、控訴審にも裁判員が関与する
  • C:裁判員は量刑には関与できず、有罪・無罪の判断のみを行う
【第5問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。対象は殺人など一定の重大事件の第一審(地方裁判所)に限られる。【試験対策】「刑事のみ・第一審のみ・3+6・量刑まで関与(ただし法令解釈と訴訟手続の判断は裁判官のみ)」を数字とセットで暗記。
・B:不適切。裁判員制度の対象は刑事事件のみで、第一審に限られる。民事事件や控訴審には関与しない。
・C:不適切。裁判員は事実認定・法令の適用に加えて量刑にも関与する。関与しないのは法令の解釈や訴訟手続上の判断である。

関連過去問:R7,問2


重要度:B 論点:検察審査会

問6:検察審査会に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:検察審査会は、裁判官の弾劾を行うために国会に設置される機関である
  • B:検察官の不起訴処分の当否を有権者から選ばれた11人の検察審査員が審査し、第1段階の起訴相当議決後に検察官が再び不起訴とした場合などには第2段階の審査が行われ、起訴議決がされると強制起訴の手続に進む
  • C:検察審査会の議決には法的拘束力が一切なく、検察官の判断を促す参考意見にとどまる
【第6問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。裁判官の弾劾を行うのは国会に設置される弾劾裁判所であり、検察審査会とは別の制度である。
・B:適切。検察審査会は、選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が、検察官の不起訴処分の当否を審査する制度である。第1段階で8人以上により起訴相当議決がされ、検察官が再捜査後も不起訴処分をした場合などには、第2段階の審査が行われる。第2段階で8人以上により起訴議決がされると、裁判所が指定した弁護士が公訴を提起し、その維持に当たる。【試験対策】「第1段階=起訴相当議決/第2段階=起訴議決」と区別する。なお、強制起訴は検察官の起訴独占主義の重要な例外である。
・C:不適切。2009年の制度改正により起訴議決には法的拘束力が認められており、単なる参考意見ではない。

関連過去問:H25,問2


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