重要度:A 論点:商法・商慣習・民法の適用順序
問7:商事に関し、商法に定めがない事項について適用される法規範の順序として適切なものはどれか。
- A:商法に定めがない場合は直ちに民法を適用し、民法にも定めがない場合に商慣習を適用する
- B:商法に定めがない場合は商慣習に従い、商慣習もない場合に民法を適用する
- C:商法に定めがない場合は、制定時期が最も新しい法規範を優先して適用する
【第7問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。商法に定めがないからといって、直ちに民法が適用されるわけではない。商法1条2項により、まず商慣習に従う。
・B:適切。商法1条2項は、商事に関し商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは民法によると定めている。【試験対策】商事については、商法、商慣習、民法の順序を押さえる。
・C:不適切。単純に制定時期だけで適用法が決まるわけではない。商法1条2項が、商法、商慣習、民法の適用関係を定めている。
関連過去問:H28,問36
重要度:B 論点:慣習法の効力
問8:慣習が法律と同一の効力を有する場合について、法の適用に関する通則法3条の内容として適切なものはどれか。
- A:公序良俗に反しない慣習は、法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り、法律と同一の効力を有する
- B:慣習は社会で広く行われてさえいれば、法令の規定と矛盾する場合でも常に法律と同一の効力を有する
- C:慣習はいかなる場合も法律と同一の効力を持つことはなく、事実上の参考資料にとどまる
【第8問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。①公序良俗に反しないこと、②法令で認められたもの又は法令に規定のない事項に関するものであること、が要件である。【試験対策】「法令に規定されていない事項」という補充的な位置づけがポイント。法令の規定を破る効力までは原則としてない。
・B:不適切。法令の規定に反する慣習が常に優先するわけではない。慣習が効力を持つのは法令に規定がない事項等に限られる。
・C:不適切。要件を満たす慣習は法律と同一の効力を有すると明文で定められており、単なる参考資料ではない。
関連過去問:-
重要度:A 論点:法律不遡及の原則
問9:法律の遡及適用に関する記述として適切なものはどれか。
- A:法律不遡及の原則は絶対的なものであり、いかなる法分野でも遡及適用は一切許されない
- B:刑罰法規について、実行時に適法であった行為を事後に制定した法律で処罰することは、憲法上絶対的に禁止される
- C:刑罰法規の遡及適用も、社会的必要性が高ければ法律の定めにより許容される
【第9問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。法律不遡及は立法上の原則であり、刑罰法規以外では、国民に利益を与える遡及適用などが法律の定めにより行われることがある。
・B:適切。遡及処罰の禁止(事後法の禁止)は憲法39条が明文で定めており、絶対的な禁止である。【試験対策】「不遡及の原則=原則(例外あり)」「刑罰の遡及処罰禁止=憲法上絶対」という強度の違いを区別する。憲法の人身の自由とも横断する論点。
・C:不適切。憲法39条に反する立法は許されず、必要性を理由に刑罰法規を遡及適用することはできない。
関連過去問:-
