行政書士 憲法 一問一答(6〜10問)|財政地方自治

重要度:A 論点:89条・公金支出の禁止

問6:憲法89条の内容と、私学助成の合憲性を述べよ。

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公金その他の公の財産は、①宗教上の組織・団体の使用・便益・維持のため(前段・政教分離の財政面)、②公の支配に属しない慈善・教育・博愛の事業に対して(後段)、支出し又は利用に供してはならない。私学助成の合憲性について、最高裁判例による確立した結論はない。実務・政府解釈は、私立学校法・私立学校振興助成法等による監督を根拠に、私立学校が「公の支配」に属するとして助成を合憲と扱っているが、学説上は見解が分かれる。

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重要度:B 論点:決算・財政状況の報告

問7:決算の手続(90条)と財政状況の報告(91条)を述べよ。

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国の収入支出の決算はすべて毎年会計検査院が検査し、内閣は次の年度にその検査報告とともに決算を国会に提出しなければならない。決算は国会の審査・議決の対象となるが、国会の是認は決算の成立要件ではなく、是認されなかった場合でも既にされた支出や契約の法的効力には影響しない。内閣は国会及び国民に対し、定期に、少なくとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならない。

関連過去問:R5,問7


重要度:A 論点:地方自治の本旨

問8:「地方自治の本旨」(92条)の内容を述べよ。

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①住民自治(地方自治が住民の意思に基づいて行われるという民主主義的要素)と、②団体自治(地方公共団体が国から独立して自らの事務を処理するという自由主義的・分権的要素)の二つの要素からなる。

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重要度:B 論点:93条と特別区

問9:憲法93条2項の「地方公共団体」の意味について判例の立場を述べよ。

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93条2項の地方公共団体といえるためには、単に法律上地方公共団体として扱われているだけでは足りず、事実上住民が経済的文化的に密接な共同生活を営み共同体意識を有するという社会的基盤が存在し、沿革的にも現実の行政上も相当程度の自主立法権・自主行政権・自主財政権等を有する地域団体であることを要する。判例(最大判昭38.3.27)は、当時の制度下における東京都の特別区はこれに当たらないとした。もっとも、平成12年の都区制度改革により現行法上の特別区は基礎的な地方公共団体と位置付けられており、同判決は現行制度下の特別区について正面から判断したものではない。

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重要度:A 論点:条例制定権の限界

問10:条例が国の法令に違反するかどうかの判断基準について、徳島市公安条例事件(最大判昭50.9.10)の判旨を述べよ。

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条例が国の法令に違反するかは、両者の対象事項と規定文言を対比するのみでなく、それぞれの趣旨・目的・内容・効果を比較し、両者の間に矛盾抵触があるかどうかによって決すべきである。法令と別目的の条例や、法令が全国一律の規制を意図せず地方の実情に応じた別段の規制を容認する趣旨であれば、同一目的の上乗せ規制も許されうる。

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