行政書士 民法 一問一答(6〜10問)|債権総論

重要度:A 論点:債権者代位権

問6:債権者代位権の行使要件と、行使の効果に関する改正後の規律を述べよ。

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要件は、①被保全債権の存在(原則として弁済期にあること。保存行為は例外)、②債務者の無資力、③債務者が自ら権利を行使しないこと、④一身専属権・差押禁止債権でないこと(423条)。金銭・動産は債権者への直接の支払・引渡しを求めることができ(423条の3)、事実上の優先弁済が可能。改正により、代位行使されても債務者は自ら取立てその他の処分をすることができることが明文化された(423条の5)。

関連過去問:H28,問32


重要度:A 論点:代位権の転用

問7:債権者代位権の転用の例を挙げよ。

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無資力要件を不要とする転用型として、登記請求権を保全するための代位行使が明文化された(423条の7)。例えば、不動産がAからB、BからCへ順次譲渡された場合、Cは、自己のBに対する登記請求権を保全するため、BのAに対する登記請求権を代位行使できる。判例上、不動産賃借人による賃貸人の妨害排除請求権の代位行使も認められてきた。現在は、対抗要件を備えた不動産賃借人について、第三者が賃借物の占有を妨害している場合の妨害停止請求と、第三者が賃借物を占有している場合の返還請求が605条の4に明文化されている。

関連過去問:H28,問32


重要度:A 論点:詐害行為取消権の要件

問8:詐害行為取消権の一般的要件を述べよ。

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①債務者が債権者を害することを知って行為をしたこと(詐害行為・詐害意思)、②受益者が行為の時に債権者を害することを知っていたこと(受益者の悪意)、③被保全債権が詐害行為の前の原因に基づいて生じたこと、④財産権を目的とする行為であること(離婚・相続放棄等の身分行為は対象外)、⑤債務者の無資力(424条)。行使は必ず裁判上で行う。

関連過去問:H28,問32


重要度:A 論点:詐害行為取消の特則と期間

問9:相当な対価を得てした処分行為・特定の債権者への偏頗弁済に関する特則と、取消権の期間制限を述べよ。

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①相当の対価を得てした財産の処分行為は、その行為が財産の隠匿等のおそれを現に生じさせるものであり、債務者が対価として取得した財産を隠匿等する意思を有し、受益者もその意思を知っていた場合に限り、取り消すことができる(424条の2)。②既存の債務についての担保供与又は債務消滅行為は、原則として、その行為が債務者の支払不能時に行われ、債務者と受益者が通謀して他の債権者を害する意図を有していた場合に限り、取り消すことができる(424条の3第1項)。ただし、その行為が債務者の義務に属さず、又はその時期が債務者の義務に属しない場合には、支払不能となる前30日以内に行われ、債務者と受益者に通謀害意があれば、支払不能前の行為でも取り消すことができる(同条2項)。取消権は、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年、行為の時から10年を経過すると行使できない(426条)。

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重要度:B 論点:分割債権・分割債務の原則

問10:数人の債権者又は債務者がある場合の原則を述べよ。

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別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は等しい割合で権利を有し義務を負う(427条・分割主義)。例えば数人が共同で金銭を借りた場合、連帯の特約や法令の規定がなければ各自は頭割りの分割債務を負うにとどまる。

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