重要度:A 論点:敷金
問16:敷金の意義と返還時期について述べよ。
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敷金とは、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の債務を担保する目的で賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう(622条の2第1項かっこ書・2020年改正で明文化)。賃貸人は、賃貸借が終了し賃借物の返還を受けたとき等に、未払債務額を控除した残額を返還する。判例法理どおり明渡しが先履行であり、敷金返還と明渡しは同時履行の関係に立たない。賃貸人は敷金を未払賃料に充当できるが、賃借人の側から充当を請求することはできない(同2項)。
関連過去問:R2,問33
重要度:A 論点:修繕義務と賃借人の修繕権
問17:賃貸人の修繕義務と、賃借人自らが修繕できる場合を述べよ。
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賃貸人は賃貸物の使用収益に必要な修繕をする義務を負う(606条1項本文。賃借人の帰責事由による場合は義務なし・同ただし書は改正で明文化)。賃借人は、①修繕が必要である旨を賃貸人に通知し又は賃貸人がその旨を知ったのに相当期間内に修繕をしないとき、②急迫の事情があるときは、自ら修繕をすることができる(607条の2・2020年改正で新設)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:賃借物の一部滅失と賃料
問18:賃借物の一部が滅失その他の事由により使用収益できなくなった場合の賃料の扱いを述べよ。
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賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、賃料は使用収益できなくなった部分の割合に応じて当然に減額される(611条1項・改正により「減額請求できる」から「当然減額」へ転換)。残存部分のみでは契約目的を達成できないときは、賃借人は契約を解除できる(同2項・帰責事由不問)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:無断譲渡・転貸
問19:賃借権の無断譲渡・無断転貸に対する賃貸人の解除権と、その制限法理を述べよ。
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賃借人が賃貸人の承諾なく賃借権を譲渡し又は転貸して第三者に使用収益させたときは、賃貸人は契約を解除できる(612条2項)。ただし判例は、賃借人の行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは解除できないとする(背信行為理論・信頼関係破壊の法理)。特段の事情の立証責任は賃借人側にある。
関連過去問:R1,問32
重要度:A 論点:転貸借と賃貸借の終了
問20:適法な転貸借がある場合に、原賃貸借が終了したときの転借人への影響を述べよ。
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①合意解除:賃貸人は原賃貸借の合意解除をもって転借人に対抗できない(613条3項本文・判例法理の明文化。ただし解除時に債務不履行解除権を有していたときは対抗可)。②債務不履行解除:賃貸人は転借人に対抗でき、賃貸人が転借人に目的物の返還を請求した時に転貸借は履行不能により終了する(判例)。この場合、賃貸人は転借人に賃料支払の機会を与える催告をする必要はない。
関連過去問:R1,問32
