行政書士 民法 一問一答(1〜5問)|債権各論契約

重要度:B 論点:契約の成立

問1:契約はどのように成立するか。承諾期間を定めた申込みの撤回についても述べよ。

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契約は申込みに対して相手方が承諾をしたときに成立し(522条1項)、書面の作成その他の方式は原則不要である(同2項・方式の自由)。承諾期間を定めてした申込みは撤回することができない(523条1項本文。撤回権留保の特約があれば可)。期間内に承諾の通知を受けなかったときは申込みは効力を失う。

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重要度:A 論点:同時履行の抗弁権

問2:同時履行の抗弁権の要件と効果を述べよ。

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①双務契約から生じた対立する債務が存在すること、②相手方の債務が弁済期にあること、③相手方が自己の債務の履行(の提供)をしないで履行を請求したこと(533条)。効果として履行を拒絶でき、抗弁権が存在する限り履行遅滞責任を負わない。相手方が一度履行の提供をしても、その提供が継続されなければ抗弁権は失われないとするのが判例。

関連過去問:R2,問32


重要度:A 論点:危険負担

問3:当事者双方の責めに帰することができない事由により債務の履行が不能となった場合の危険負担の規律を、2020年改正後の内容で述べよ。

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当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は反対給付の履行を拒むことができる(536条1項)。反対給付債権が当然に消滅するのではなく、履行拒絶権として構成されている。旧法536条1項の当然消滅構成から改められ、旧法534条の特定物に関する債権者主義も削除された。債権者の責めに帰すべき事由による不能の場合、債権者は反対給付の履行を拒むことができず、債務者は自己の債務を免れたことによる利益を債権者に償還する(536条2項)。契約関係を終了させるには、履行不能等を理由とする解除による。

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重要度:A 論点:催告解除と無催告解除

問4:催告による解除と催告によらない解除の要件を述べよ。

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催告解除:債務不履行があり、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは解除できる。ただし、期間経過時の不履行が、契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは解除できない(541条)。

無催告による全部解除:①債務の全部の履行が不能であるとき、②債務者が債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき、③債務の一部が履行不能又は債務者が一部の履行を拒絶する意思を明確に表示し、残存部分だけでは契約目的を達成できないとき、④定期行為について履行時期を経過したとき、⑤その他、催告しても契約目的を達成するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかなときは、催告なしに契約の全部を解除できる(542条1項)。

無催告による一部解除:①債務の一部の履行が不能であるとき、②債務者が債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときは、その部分について催告なしに解除できる(同条2項)。

関連過去問:R5,問32


重要度:A 論点:解除と帰責事由

問5:解除に債務者の帰責事由は必要か。債権者に帰責事由がある場合はどうか。

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2020年改正により、解除に債務者の帰責事由は不要となった(解除の機能を「契約の拘束力からの解放」と捉え直したため)。他方、債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は解除をすることができない(543条)。損害賠償(415条・免責事由あり)と解除(帰責事由不要)とで要件が異なる点が改正後の重要ポイント。

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