重要度:A 論点:損害賠償の要件と免責事由
問1:債務不履行による損害賠償(415条)の要件を、2020年改正後の帰責事由の位置づけを含めて述べよ。
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債務者が債務の本旨に従った履行をしないとき又は履行が不能であるときは、債権者は損害賠償を請求できる。ただし債務の不履行が「契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして」債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは免責される(415条1項)。帰責事由は債務者側が立証責任を負う免責事由として構成されている。
関連過去問:H28,問33
重要度:A 論点:履行不能と原始的不能
問2:履行不能の判断基準と、契約成立時に既に不能であった場合(原始的不能)の扱いを述べよ。
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履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能であるときは、債権者は履行を請求できない(412条の2第1項)。契約に基づく債務の履行がその契約の成立時に不能であったこと(原始的不能)は、415条による損害賠償請求を妨げない(同2項・2020年改正で明文化)。原始的不能でも契約は当然には無効とならない。
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重要度:A 論点:損害賠償の範囲
問3:損害賠償の範囲に関する416条の規律を述べよ。
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債務不履行に対する損害賠償は、これによって通常生ずべき損害(通常損害)を対象とする(416条1項)。特別の事情によって生じた損害(特別損害)は、当事者がその事情を予見すべきであったときに賠償請求できる(同2項)。「予見すべきであった」の主体は債務者、判断時期は債務不履行時と解するのが判例・通説である。
関連過去問:H28,問33
重要度:A 論点:過失相殺と金銭債務の特則
問4:債務不履行における過失相殺と、金銭債務の特則を述べよ。
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債務不履行又は損害の発生・拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所はこれを考慮して損害賠償の責任及び額を定める(418条・必要的考慮)。不法行為について、722条2項が裁判所は被害者の過失を考慮することができるとしている点と区別する。金銭債務の不履行については、①損害賠償額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率により定め、約定利率がその法定利率を超えるときは約定利率による、②債権者は損害の証明を要しない、③債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができない(419条)。
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重要度:B 論点:受領遅滞
問5:受領遅滞の効果について2020年改正で明文化された内容を述べよ。
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債権者が債務の履行を受けることを拒み又は受けることができない場合、①特定物債務の債務者の保存義務は自己の財産に対するのと同一の注意に軽減され(413条1項)、②増加した履行費用は債権者の負担となる(同2項)。さらに受領遅滞中に当事者双方の帰責事由なく履行不能となったときは、その不能は債権者の帰責事由によるものとみなされる(413条の2第2項)。
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