行政書士 民法 初級編(10〜12問)|債権各論(契約)

重要度:C 論点:組合・和解

問10:組合および和解に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:和解によって当事者の一方が争いの目的である権利を有するものと認められた場合、後にその者が権利を有していなかった確証が出てきても、和解の効力は覆らない
  • B:組合員は、いつでも自由に組合の債権者に対する自己の損失分担の割合を主張して、責任の減免を受けることができる
  • C:組合財産は、各組合員がそれぞれ単独で所有する
【第10問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。和解の確定効(696条)である。【試験対策】和解は「互いに譲歩して争いをやめる」契約であり、確定した権利関係は後の確証によって覆らない。錯誤取消しが問題になるのは「争いの対象でなかった前提事項」の錯誤の場合。
・B:不適切。組合の債権者は各組合員に対して権利を行使でき、損失分担の割合を知らなかった債権者は等しい割合で権利行使できる(675条2項)。
・C:不適切。組合財産は総組合員の共有(合有)に属する(668条)。

関連過去問:R6,問33


重要度:A 論点:定型約款

問11:定型約款に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:定型約款の条項は、相手方の権利を制限し又は義務を加重して利益を一方的に害するものであっても、すべて契約の内容となる
  • B:定型取引を行うことの合意をした者は、定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき等は、定型約款の個別の条項についても合意をしたものとみなされる
  • C:定型約款準備者は、契約後の事情の変動があっても、いかなる場合も相手方の個別の同意なく約款の内容を変更することができない
【第11問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。相手方の権利を制限し義務を加重する条項で、信義則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものは、合意をしなかったものとみなされる(548条の2第2項)。
・B:適切。みなし合意(548条の2第1項・2020年改正で新設)である。【試験対策】「組入要件(合意又は表示)→不当条項のみなし合意除外(同2項)→一定要件下での一方的変更(548条の4)」の3段構造。
・C:不適切。変更が相手方の一般の利益に適合するとき、又は契約目的に反せず変更の合理性があるとき等は、個別の同意なく変更できる(548条の4)。

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重要度:A 論点:書面によらない贈与

問12:贈与に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:不動産の贈与において「履行の終わった」といえるためには、引渡しと移転登記の両方が必要である
  • B:贈与は要物契約であり、目的物の引渡しがなければ成立しない
  • C:書面によらない贈与は、各当事者が解除することができるが、履行の終わった部分については解除できない
【第12問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。判例は引渡し「又は」移転登記のいずれかがあれば履行が終わったものとする。両方は不要。
・B:不適切。贈与は諾成契約であり、当事者の合意のみで成立する(549条)。
・C:適切。550条である。【試験対策】軽率な贈与の拘束力を弱める趣旨。「書面」の意義は贈与の意思が確実に看取できる程度で足りる(判例は緩やかに認定)。

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