行政書士 民法 初級編(13〜15問)|総則

重要度:B 論点:失踪宣告

問13:失踪宣告に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:失踪宣告を受けた者が実際には生存していた場合、家庭裁判所の取消しを待たず、宣告は当然に効力を失う
  • B:普通失踪の宣告を受けた者は、宣告の時に死亡したものとみなされる
  • C:不在者の生死が7年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる
【第13問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。生存していても、家庭裁判所による宣告の取消しがない限り効力は失われない。取消し前に善意でした行為は効力を妨げられない(32条1項後段)。
・B:不適切。普通失踪では7年の「期間が満了した時」に死亡したものとみなされる(31条)。宣告時ではない。
・C:適切。普通失踪(30条1項)である。【試験対策】「普通失踪=7年・期間満了時に死亡擬制/特別失踪(危難失踪)=危難が去った後1年・危難が去った時に死亡擬制」の数字と擬制時点の対比。

関連過去問:R6,問27


重要度:A 論点:取得時効の要件

問14:所有権の取得時効に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:所有の意思をもって平穏かつ公然と20年間他人の物を占有した者は、その所有権を取得し、占有開始時に善意無過失であれば期間は10年に短縮される
  • B:賃借人として占有を続けた者も、所有の意思の有無を問わず、20年の経過により目的物の所有権を時効取得することができる
  • C:占有開始時に善意無過失であっても、占有の途中で悪意に転じた場合には、10年の短期取得時効は適用されなくなる
【第14問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。162条である。【試験対策】「20年(悪意でも可)/10年(開始時に善意無過失)」。善意無過失は「占有開始時」に判定されれば足り、途中で悪意に転じても短期取得時効の適用は妨げられない。
・B:不適切。賃借人の占有は所有の意思のない他主占有であり、心機一転して所有の意思を外部に表明する等(185条)がない限り、何年占有しても時効取得できない。
・C:不適切。善意無過失は占有開始時に存在すれば足り、途中で悪意になっても10年の時効が適用される(判例)。

関連過去問:R5,問28


重要度:A 論点:無効と取消しの比較

問15:無効と取消しに関する記述として適切なものはどれか。

  • A:無効な法律行為は、当事者が無効であることを知って追認すれば、行為の時に遡って有効となる
  • B:取消権は、民法の規定により、追認をすることができる時から10年間行使しないとき、または行為の時から20年を経過したときに、時効によって消滅する
  • C:取り消すことができる行為の追認は、原則として、取消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、効力を生じない
【第15問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。無効な行為は追認によっても効力を生じない。当事者が無効と知って追認したときは「新たな行為をした」ものとみなされるにとどまる(119条)。遡及しない点が取消し後の追認との違い。
・B:不適切。取消権の期間制限は「追認をすることができる時から5年・行為の時から20年」である(126条)。
・C:適切。124条1項の原則である。ただし、①法定代理人、保佐人又は補助人が追認するとき、②成年被後見人を除く制限行為能力者が法定代理人、保佐人又は補助人の同意を得て追認するときは、取消しの原因となっていた状況が消滅した後であることを要しない(124条2項)。【試験対策】追認の原則・例外と、取消権の期間(追認可能時から5年、行為時から20年=126条)を区別する。

関連過去問:R6,問28


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