重要度:A 論点:相続財産の帰属と登記
問10:相続と対抗要件に関する記述として適切なものはどれか。
- A:遺産分割により法定相続分を超える持分を取得した相続人は、登記がなくてもその全部を第三者に対抗できる
- B:相続人が相続により法定相続分に相当する不動産の持分を取得した場合、その持分の取得は、登記がなくても第三者に対抗することができる
- C:相続放棄をした者の債権者は、放棄前に持分を差し押さえていれば、放棄の効力を否定できる
【第10問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。法定相続分を「超える部分」については、登記等の対抗要件を備えなければ第三者に対抗できない(899条の2第1項)。
・B:適切。法定相続分の範囲内の承継は登記なくして対抗できる。【試験対策】899条の2(平成30年改正)の整理=「法定相続分まで=登記不要/超える部分(遺産分割・相続させる遺言等)=対抗要件必要」。
・C:不適切。相続放棄には遡及効があり絶対的で(939条)、放棄前に差押えをした債権者に対しても放棄の効力を主張できる(判例)。遺産分割(909条ただし書で第三者保護あり)との対比。
関連過去問:R6,問29
重要度:A 論点:相続人の範囲と順位
問11:法定相続人に関する記述として適切なものはどれか。
- A:被相続人の配偶者は常に相続人となり、子(第1順位)、直系尊属(第2順位)、兄弟姉妹(第3順位)の順で血族相続人とともに相続する
- B:被相続人に子がいる場合であっても、被相続人の父母などの直系尊属は、常に子と同順位で共同して相続人となるとされている
- C:被相続人の兄弟姉妹は、先順位者の有無を問わず、いかなる場合も相続人となることはない
【第11問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。887条・889条・890条の体系である。【試験対策】「配偶者は常に+血族は順位制」。相続分(子1/2・尊属1/3・兄弟1/4が配偶者の相手方となる場合の血族側の取り分…正しくは配偶者側:1/2・2/3・3/4)とセットで表にする。
・B:不適切。直系尊属が相続人となるのは、子(及びその代襲者)がいない場合である(順位制)。
・C:不適切。子も直系尊属もいない場合には、兄弟姉妹が第3順位の相続人となる。
関連過去問:-
重要度:A 論点:代襲相続
問12:代襲相続に関する記述として適切なものはどれか。
- A:兄弟姉妹が相続人となる場合の代襲相続は、その子(甥・姪)からさらにその子へと際限なく続くものとされている
- B:相続放棄をした者の子は、放棄者を代襲して相続人となる
- C:被相続人の子が相続開始以前に死亡していたときは、その者の子であり、かつ被相続人の直系卑属である者が代襲して相続人となる
【第12問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。兄弟姉妹の代襲は一代限り(甥・姪まで)である(889条2項は887条2項のみ準用し3項〔再代襲〕を準用しない)。子の系統の再代襲との対比。
・B:不適切。相続放棄は代襲原因ではない。最頻出のひっかけ。
・C:適切。被相続人の子が相続開始以前に死亡し、又は欠格若しくは廃除により相続権を失ったときは、その者の子が代襲して相続人となる。ただし、被代襲者の子であっても、被相続人の直系卑属でない者は代襲相続人とならない(887条2項)。例えば、被相続人の養子の子であっても、その子が養子縁組前に出生し、被相続人との間に直系卑属関係がない場合には、原則として代襲相続人とならない。【試験対策】代襲原因は、相続開始以前の死亡・欠格・廃除の3つであり、相続放棄は含まれない。
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