重要度:B 論点:限定承認
問7:限定承認に関する記述として適切なものはどれか。
- A:限定承認は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務等を弁済すべきことを留保して相続を承認するものである
- B:共同相続人の一人は、他の相続人の意向にかかわらず、単独で限定承認をすることができる
- C:相続人が相続財産に属する不動産を自己の判断で第三者に売却した場合でも、限定承認をすることができる
【第7問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。922条の定義である。【試験対策】「限定承認=共同相続人全員が共同でのみ可(923条)・家裁への申述+財産目録」。使い勝手の悪さから実務上少ないが、試験では要件が問われる。
・B:不適切。限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができる(923条)。
・C:不適切。相続人が相続財産の全部又は一部を処分したときは、原則として単純承認をしたものとみなされ(921条1号本文)、以後、限定承認又は相続放棄をすることができない。ただし、保存行為及び602条に定める期間を超えない賃貸は、法定単純承認事由から除外される(921条1号ただし書)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:配偶者居住権の基本
問8:配偶者居住権に関する記述として適切なものはどれか。
- A:配偶者は、取得した配偶者居住権を自由に第三者に譲渡することができる
- B:配偶者居住権は、遺産分割によって取得することはできず、被相続人の遺贈又は死因贈与によってのみ取得することができる
- C:配偶者居住権は、被相続人の配偶者が、相続開始時に居住していた被相続人所有の建物について、原則として終身、無償で使用収益できる権利である
【第8問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。配偶者居住権は譲渡できない(1032条2項)。一身専属的な居住保障の権利である。
・B:不適切。遺産分割・遺贈(死因贈与)のいずれによっても取得できる(1028条1項)。
・C:適切。1028条・1030条である。【試験対策】平成30年改正の目玉制度。「建物の所有権を取得するより低い価額で居住を確保→残りの相続分で預貯金等を取得できる」という制度趣旨から理解する。
関連過去問:R3,問35
重要度:A 論点:遺言の撤回
問9:遺言の撤回に関する記述として適切なものはどれか。
- A:遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、遺言の全部又は一部を撤回することができ、この撤回権を放棄することはできない
- B:前の遺言と後の遺言が抵触する場合、前の遺言が優先する
- C:遺言者が遺言の目的物を故意に破棄した場合であっても、遺言の撤回とはみなされず、遺言の効力に影響はない
【第9問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。1022条・1026条である。【試験対策】遺言自由の原則(最終意思の尊重)から、撤回は自由・撤回権の放棄は不可。撤回の方式は「遺言の方式に従って」であれば足り、前と同じ方式である必要はない(自筆証書遺言を公正証書遺言で撤回可)。
・B:不適切。抵触する部分については「後の遺言」で前の遺言を撤回したものとみなされる(1023条1項)。
・C:不適切。遺言者が故意に遺言の目的物を破棄したときは、その部分について遺言を撤回したものとみなされる(1024条後段)。
関連過去問:R5,問35
