重要度:A 論点:根抵当権
問4:根抵当権に関する記述として適切なものはどれか。
- A:元本確定前に被担保債権の範囲に属する個別の債権が譲渡された場合、根抵当権も債権に随伴して移転する
- B:根抵当権の利息・遅延損害金は、普通抵当権と同様、満期となった最後の2年分に限り担保される
- C:元本確定前の根抵当権には付従性・随伴性がなく、個別債権が譲渡されても根抵当権は移転しない
【第4問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。確定前の根抵当権に随伴性はない。個別債権の譲受人は根抵当権による担保を受けられない(398条の7)。
・B:不適切。根抵当権は極度額の範囲内であれば利息等も全額担保され、375条の2年分制限は適用されない。
・C:適切。不特定の債権を担保する根抵当権の本質からの帰結である。【試験対策】普通抵当との違い3点セット=「①確定前は付従性・随伴性なし②375条不適用(極度額で画する)③被担保債権の範囲・債務者の変更可」。
関連過去問:H28,問31
重要度:A 論点:譲渡担保の実行
問5:AはBに対する債権の担保として、B所有の機械の譲渡担保の設定を受けた。Bが債務を弁済しない場合の実行に関する記述として適切なものはどれか。
- A:帰属清算型の譲渡担保では、機械の適正評価額が被担保債権額を上回る場合でも、Aは差額(清算金)を支払う義務を負わない
- B:Aが帰属清算型で譲渡担保を実行し、機械の適正評価額が被担保債権額を上回る場合、Aの清算金支払義務とBの機械引渡義務は、原則として同時履行の関係に立つ
- C:Bは、Aが実行に着手した時点で直ちに受戻権を失い、以後弁済しても機械を取り戻せない
【第5問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。譲渡担保権者は担保の実質を超える利益を保持できず、清算義務を負う(判例)。
・B:適切。帰属清算型で、目的物の適正評価額が被担保債権額を上回り清算金が発生する場合、譲渡担保権者の清算金支払義務と設定者の目的物引渡義務は、原則として同時履行の関係に立つ。もっとも、処分清算型で目的物が第三者に処分された場合、設定者は第三取得者に対して、譲渡担保権者による清算金支払との同時履行を当然に主張できるわけではない。【試験対策】帰属清算型と処分清算型を区別し、清算金・受戻権・第三取得者との関係を整理する。
・C:不適切。単に譲渡担保権者が実行に着手しただけでは、設定者は直ちに受戻権を失わない。帰属清算型では、目的物の適正評価額が被担保債権額を上回る場合は清算金の支払又は提供まで、上回らない場合は清算金がない旨の通知まで、設定者は債務全額を弁済して目的物を受け戻すことができる。処分清算型では、原則として第三者への処分時まで受戻権を行使できる。
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重要度:A 論点:担保物権の通有性
問6:担保物権の性質(通有性)に関する記述として適切なものはどれか。
- A:被担保債権が消滅すれば担保物権も消滅する性質を、付従性という
- B:留置権には、優先弁済的効力が認められる
- C:抵当権には、目的物を留置してその返還を拒む留置的効力が認められる
【第6問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。付従性の定義である。【試験対策】通有性4つ(付従性・随伴性・不可分性・物上代位性)と、各担保物権にどの効力があるか(留置権=留置的効力のみ・優先弁済×/質権=両方/抵当権=優先弁済のみ)の表が定番。
・B:不適切。留置権に優先弁済的効力はない(事実上の優先弁済機能はあるが法律上はない)。物上代位も認められない。
・C:不適切。抵当権は非占有担保であり、留置的効力はない。
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