重要度:A 論点:履行遅滞の起算点
問7:履行遅滞となる時期に関する記述として適切なものはどれか。
- A:不確定期限のある債務は、期限が到来した時から当然に遅滞となる
- B:期限の定めのない債務は、債務が発生した時から当然に遅滞となる
- C:確定期限のある債務は、期限の到来した時から遅滞となる
【第7問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。不確定期限では、期限到来後に請求を受けた時又は債務者が到来を知った時のいずれか早い時から遅滞となる(412条2項)。
・B:不適切。期限の定めのない債務は、履行の請求を受けた時から遅滞となる(412条3項)。
・C:適切。412条1項である。【試験対策】「確定期限=到来時/不確定期限=到来後の請求時or債務者が到来を知った時のいずれか早い時/期限なし=請求時」の3分類表。不法行為の損害賠償債務(損害発生時から当然遅滞・判例)という例外も重要。
関連過去問:-
重要度:B 論点:受領遅滞
問8:受領遅滞に関する記述として適切なものはどれか。
- A:債権者が債務の履行を受けることを拒んでいる場合、履行の提供があった時以後、債務者の保存義務は自己の財産に対するのと同一の注意で足りるものに軽減される
- B:受領遅滞中に当事者双方の責めに帰することができない事由により履行が不能となった場合、その不能は債務者の責めに帰すべき事由によるものとみなされる
- C:受領遅滞が生じても、増加した履行の費用は債務者が負担する
【第8問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。受領遅滞の効果(413条1項・2020年改正で明文化)である。【試験対策】効果3つ=「①保存義務の軽減②増加費用は債権者負担③受領遅滞中の不能は債権者の帰責事由とみなす(413条の2第2項)」。
・B:不適切。受領遅滞中の当事者双方無帰責の不能は「債権者」の責めに帰すべき事由によるものとみなされる(413条の2第2項)。その結果、債権者は解除できず反対給付の履行も拒めない。
・C:不適切。受領遅滞により増加した履行の費用は債権者の負担となる(413条2項)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:詐害行為取消権の基本
問9:詐害行為取消権に関する記述として適切なものはどれか。
- A:詐害行為取消権は、訴えをもって行使しなければならない
- B:被保全債権は、詐害行為の後に生じた原因に基づく債権であってもよい
- C:詐害行為取消請求の認容判決の効力は、訴訟当事者にのみ及び、債務者には及ばない
【第9問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。裁判上の行使(424条1項)である。【試験対策】債権者代位権(裁判外でも可)との最大の違い。期間制限(知った時から2年・行為時から10年=出訴期間)も裁判上の行使とセットで。
・B:不適切。被保全債権は、詐害行為前の原因に基づいて生じたものでなければならない(424条3項)。債権自体が詐害行為後に具体的に発生し、又は取得された場合であっても、その原因が詐害行為前に存在すれば要件を満たすことがあるため、債権の発生・取得の時期だけでは一律に判断できない点に注意する。
・C:不適切。認容判決の効力は債務者及びそのすべての債権者に及ぶ(425条・2020年改正で債務者への効力拡張が明文化された)。
関連過去問:H28,問32
