行政書士 民法 初級編(13〜15問)|担保物権

重要度:B 論点:第三取得者の保護

問13:抵当不動産の第三取得者の保護に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:抵当権消滅請求は、主たる債務者や保証人もすることができる
  • B:抵当不動産の所有権を取得した第三者は、抵当権者に対して一定の金額を提示して抵当権の消滅を請求することができる(抵当権消滅請求)
  • C:第三取得者は、抵当権が実行されても、代価弁済・消滅請求以外に自己の所有権を守る手段を持たない
【第13問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。主たる債務者・保証人およびこれらの承継人は、全額を弁済すべき立場にあるため消滅請求をすることができない(380条)。
・B:適切。抵当権消滅請求(379条)である。【試験対策】「消滅請求=第三取得者側から/代価弁済(378条)=抵当権者の請求に応じて」の方向の違い。消滅請求は競売による差押えの効力発生前にする必要がある(382条)。
・C:不適切。第三取得者は債務を第三者弁済することもでき(正当な利益あり)、競売で自ら買い受けることもできる(390条)。

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重要度:B 論点:先取特権の種類

問14:先取特権に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:先取特権には、債務者の総財産を目的とする一般の先取特権と、特定の動産・不動産を目的とする特別の先取特権がある
  • B:一般の先取特権として、雇用関係の先取特権や葬式費用の先取特権が定められているが、これらは当事者の合意によって成立する
  • C:先取特権と抵当権が競合する場合、先取特権が常に優先する
【第14問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。306条以下の体系である。【試験対策】一般の先取特権4種=「共益費用・雇用関係・葬式費用・日用品供給」(共・雇・葬・日)。動産の先取特権(不動産賃貸・動産売買等)・不動産の先取特権(保存・工事・売買)の分類も枠組みだけ押さえる。
・B:不適切。先取特権は法定担保物権であり、法律の定める要件を満たせば当然に成立する。
・C:不適切。順位は法定されており(329条以下)、常に先取特権が優先するわけではない。

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重要度:A 論点:抵当建物使用者の明渡猶予

問15:抵当権設定登記後に賃貸借契約を締結して建物を使用する賃借人に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:抵当権設定登記後に賃貸借契約を締結した賃借人であっても、建物の引渡しを受けていれば、常に買受人に賃借権を対抗することができる
  • B:抵当権者に対抗することができない賃貸借により、競売手続の開始前から抵当建物を使用収益している者には、買受けの時から6か月間の明渡猶予が認められる
  • C:明渡猶予期間中、建物使用者は建物の使用の対価を支払う必要はない
【第15問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。抵当権設定登記「後」の賃借権は、原則として抵当権者・買受人に対抗できない。引渡し(借地借家法の対抗要件)を備えていても、登記の先後で劣後する。
・B:適切。民法395条により、抵当権者に対抗することができない賃貸借に基づき、競売手続の開始前から抵当建物を使用又は収益している者には、買受けの時から6か月間の明渡猶予が認められる。ただし、買受人が相当の期間を定めて買受け後の使用対価の1か月分以上の支払を催告し、その期間内に履行がない場合は、明渡猶予は適用されない。なお、抵当権設定登記後の賃貸借でも、先順位抵当権者全員の同意とその同意の登記がある場合には、同意した抵当権者へ賃貸借を対抗できることがある(387条)。
・C:不適切。買受人の請求に対して使用の対価(賃料相当額)の支払義務を負い、1か月分以上の不払で相当期間の催告に応じないと猶予は失われる(395条2項)。

関連過去問:R6,問30


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