重要度:A 論点:遺産分割と登記
問13:共同相続人A・Bが土地を相続し、遺産分割によりAが単独で取得したが、分割後にBの持分がBの債権者Cに差し押さえられた。この場合に関する記述として適切なものはどれか。
- A:Aは、遺産分割による法定相続分を超える権利の取得を、登記なくしてCに対抗することができない
- B:遺産分割には遡及効があるため、Aは登記なくして常にCに対抗できる
- C:Cは、差押えの時点で遺産分割の事実を知っていた場合でも、常に保護される
【第13問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。899条の2第1項(分割後の第三者との関係)である。【試験対策】「相続放棄=絶対効(登記不要)/遺産分割の法定相続分超過分=対抗問題(登記必要)」の対比が最頻出。遡及効(909条)は第三者との関係で貫徹されない。
・B:不適切。遡及効があっても、法定相続分を超える部分の取得は対抗要件を備えなければ第三者に対抗できない。
・C:不適切。背信的悪意者と評価される第三者は177条の「第三者」から排除されるため、「常に」保護されるわけではない。
関連過去問:R6,問29
重要度:B 論点:囲繞地通行権
問14:他の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)に関する記述として適切なものはどれか。
- A:袋地の通行権者は、法律上当然に認められる権利であるから、囲繞地の所有者に対して償金を支払う必要はない
- B:袋地の所有者は、公道に至るため囲繞地を通行することができるが、通行の場所・方法は、通行権者に必要かつ囲繞地の損害が最も少ないものを選ばなければならない
- C:土地の分割によって袋地が生じたときであっても、袋地の所有者は、分割者の所有地に限らず他の囲繞地を自由に選んで通行することができる
【第14問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。通行権者は原則として償金を支払わなければならない(212条)。
・B:適切。210条・211条である。【試験対策】囲繞地通行権は袋地所有権の内容として法律上当然に発生する(登記不要・判例)。「必要+最小損害」の場所方法の制限とセットで。
・C:不適切。分割によって袋地が生じたときは、他の分割者の所有地のみを通行でき、この場合は償金も不要(213条)。無償だが通行先が限定される。
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重要度:B 論点:所有者不明土地対応の改正
問15:令和3年の民法・不動産登記法改正に関する記述として適切なものはどれか。
- A:所在等が不明な共有者がいる場合であっても、他の共有者は、裁判所の決定を含むいかなる手続によってもその持分を取得することができない
- B:相続登記の申請は、従来どおり任意であり、義務化はされていない
- C:相続により不動産を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならない
【第15問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。裁判所の決定を得て、所在等不明共有者の持分を取得する制度(262条の2)が新設された。
・B:不適切。令和3年改正により相続登記は義務化された(施行前の相続にも適用される)。
・C:適切。相続登記の申請義務化(不動産登記法76条の2・令和6年4月施行)である。【試験対策】「3年以内・正当な理由のない懈怠に10万円以下の過料・相続人申告登記で義務履行可」。所有者不明土地問題への対応という改正の背景ごと覚える。
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