行政書士 行政法 初級編(7〜9問)|行政手続法

重要度:A 論点:申請と不利益処分の定義

問7:行政手続法上の「不利益処分」に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:申請により求められた許認可を拒否する処分は、申請者に不利益を与えるため、不利益処分にあたる
  • B:不利益処分とは、行政庁が法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に義務を課し又は権利を制限する処分をいい、申請拒否処分はこれにあたらない
  • C:行政指導に従わない事業者の氏名を公表する行為は、不利益処分にあたる
【第7問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。申請拒否処分は不利益処分から明文で除外されている(2条4号ロ)。申請に対する処分の手続(第2章)で規律される。
・B:適切。定義(2条4号)と除外の理解である。【試験対策】「拒否処分=不利益処分ではない」は最頻出のひっかけ。営業停止・許可取消しなど「既に持っているものを奪う・義務を課す」処分が不利益処分の典型。
・C:不適切。公表は事実上の行為であり、「処分」(直接に義務を課し権利を制限する行為)にあたらないため不利益処分ではない。

関連過去問:R2,問11


重要度:A 論点:審査開始義務

問8:申請の取扱いに関する記述として適切なものはどれか。

  • A:行政庁は、申請が事務所に到達したときは遅滞なく審査を開始しなければならず、形式上の不備がある場合は、速やかに相当の期間を定めて補正を求め、又は申請を拒否しなければならない。単に「不受理」として返戻することはできない
  • B:行政庁は、申請書に形式上の不備がある場合、申請を「不受理」として扱うことができる
  • C:行政庁は、申請の受理を保留したまま、行政指導によって申請内容の変更を求め続けることができる
【第8問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。7条は、申請が事務所に到達した時点で審査開始義務が生じることを定め、形式上の要件に適合しない申請についても、速やかに相当の期間を定めて補正を求め、又は許認可等を拒否するよう求めている。【試験対策】申請を単に「不受理」として審査対象から外したり、諾否の応答をせず書類を返戻したりすることはできない。
・B:不適切。行政手続法に「不受理」という扱いは存在しない。形式不備には補正要求か拒否処分で応答しなければならない。
・C:不適切。申請者が行政指導に従わない意思を表明したにもかかわらず指導を継続して申請者の権利行使を妨げることは33条に反する。応答の留保にも限界がある。

関連過去問:R2,問13


重要度:A 論点:聴聞における当事者の権利

問9:聴聞手続における当事者の権利に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:当事者は、聴聞の期日において、主宰者の許可を得ても、行政庁の職員に対して質問を発することはできない
  • B:当事者は、聴聞の期日に必ず出頭しなければならず、陳述書の提出で代えることはできない
  • C:当事者は、聴聞の通知があった時から聴聞終結までの間、当該事案についてした調査の結果に係る調書等の閲覧を求めることができる
【第9問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。当事者は主宰者の許可を得て、行政庁の職員に対し質問を発することができる(20条2項)。
・B:不適切。出頭に代えて陳述書及び証拠書類等を提出できる(21条)。
・C:適切。文書等閲覧権(18条)である。【試験対策】「聴聞=閲覧権あり/弁明=閲覧権なし」の対比が最頻出。閲覧拒否には「第三者の利益を害するおそれその他正当な理由」が必要。

関連過去問:R2,問12


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