行政書士 行政法 初級編(10〜12問)|行政手続法

重要度:A 論点:聴聞結果の扱い

問10:聴聞を終結した後の手続に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:行政庁は、不利益処分の決定をするときは、聴聞調書の内容および主宰者の報告書に記載された意見を十分に参酌してしなければならない
  • B:行政庁は、主宰者の報告書に記載された意見に法的に拘束され、これと異なる処分をすることはできない
  • C:聴聞調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合にのみ作成すれば足りる
【第10問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。26条の「十分に参酌」義務である。【試験対策】「参酌=考慮するが拘束されない」。『拘束される』と書き換えるのが定番のひっかけ。行政不服審査会の答申(拘束力なし)と同じ構図。
・B:不適切。報告書の意見に法的拘束力はない。あくまで「十分に参酌」である。
・C:不適切。調書は聴聞の審理の経過を記載するもので、期日における審理が行われなかった場合でも作成される(24条1項)。

関連過去問:-


重要度:A 論点:弁明の機会の付与

問11:弁明の機会の付与に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:営業の許可を取り消す不利益処分をしようとする場合、弁明の機会の付与で足りる
  • B:弁明の機会の付与においても、聴聞と同様に、当事者に文書等の閲覧権が認められる
  • C:弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明書を提出して行う
【第11問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。許認可を取り消す不利益処分は聴聞事案である(13条1項1号イ)。弁明で足りるのは営業停止などそれ以外の処分。
・B:不適切。文書等閲覧権(18条)は聴聞に固有の権利であり、弁明には準用されていない。
・C:適切。書面審理主義(29条1項)である。【試験対策】「弁明=書面原則・閲覧権なし・参加人制度なし」と、聴聞との簡易さの対比で整理。弁明でも証拠書類等の提出は可能。

関連過去問:R2,問12


重要度:A 論点:中止等の求め・処分等の求め

問12:行政指導の中止等の求め(36条の2)と処分等の求め(36条の3)に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:行政指導の中止等の求めは、法令違反の是正を求める行政指導(法律に根拠規定があるもの)の相手方に限り、することができる
  • B:処分等の求めは、当該処分について法律上の利害関係を有する者に限り、することができる
  • C:中止等の求め・処分等の求めを受けた行政機関は、求めに係る措置をとる法的義務を直ちに負う
【第12問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。36条の2による行政指導の中止等の求めをすることができるのは、法令違反の是正を求める行政指導で、その根拠となる規定が法律に置かれているものの相手方である。【試験対策】中止等の求め=当該行政指導の相手方、処分等の求め=何人も、という主体の対比が重要である。36条の3の処分等の求めでは、行政指導については根拠規定が法律に置かれているものに限られるが、処分について同一の限定文言は置かれていない。なお、地方公共団体の機関が条例・規則に基づいてする処分は、3条3項により適用除外となる。
・B:不適切。処分等の求めは「何人も」することができる(36条の3第1項)。利害関係は不要。
・C:不適切。申出を受けた行政機関は必要な調査を行い、必要があると認めるときに措置をとる。求めどおりの措置をとる義務や諾否の応答義務までは規定されていない。

関連過去問:R6,問12


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