重要度:A 論点:株主総会の権限
問1:株主総会の権限に関する記述として適切なものはどれか。
- A:取締役会設置会社の株主総会は、会社に関する一切の事項について決議することができる
- B:取締役会設置会社の株主総会は、会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り決議することができる
- C:取締役会非設置会社の株主総会の権限は、会社法に規定する事項に限定される
【第1問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。万能機関であるのは取締役会非設置会社の株主総会である。
・B:適切。295条2項のとおり。所有と経営の分離の表れである。【試験対策】「非設置=万能/設置=限定」の対比と、法定決議事項を他の機関に委任する定款の定めは無効(同3項)という下限の保障をセットで。
・C:不適切。非設置会社の総会は一切の事項を決議できる万能機関である(295条1項)。
関連過去問:R1,問40
重要度:A 論点:株主総会決議の瑕疵
問2:株主総会決議の瑕疵を争う訴えに関する記述として適切なものはどれか。
- A:招集手続に法令違反がある場合、株主は決議の日から3か月以内に決議取消しの訴えを提起することができる
- B:決議の内容が法令に違反する場合、決議の日から3か月以内に限り、決議無効確認の訴えを提起することができる
- C:招集手続の法令違反を理由とする訴えは、期間の制限なく、誰でも提起することができる
【第2問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。手続の瑕疵は取消事由であり、3か月の提訴期間と原告限定(株主・取締役等)に服する(831条)。【試験対策】「手続違反・内容の定款違反=取消し(3か月)/内容の法令違反=無効(制限なし)」の仕分けが最頻出。裁量棄却(重大でなく影響なし)の制度も取消しの訴え特有。
・B:不適切。内容の法令違反は無効事由であり、無効確認の訴えには期間制限がない(830条2項)。
・C:不適切。手続の瑕疵は取消事由にとどまるため、期間・原告の制限に服する。放置すれば決議は有効に確定する。
関連過去問:R6,問40
重要度:A 論点:利益相反取引
問3:取締役会設置会社の取締役Aが、自己のために会社と売買契約を締結しようとする場合に関する記述として適切なものはどれか。
- A:Aは、当該取引につき重要な事実を開示して、株主総会の承認を受けなければならない
- B:Aは、当該取引につき重要な事実を開示して、取締役会の承認を受けなければならず、取引後遅滞なく重要な事実を取締役会に報告しなければならない
- C:承認を受けずにされた利益相反取引は、善意の第三者との関係でも常に無効である
【第3問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。取締役会設置会社では承認機関は取締役会である(365条1項)。非設置会社では株主総会。
・B:適切。事前の承認+事後の報告(365条2項)のセットである。【試験対策】競業取引・利益相反取引(直接・間接)の3類型とも同じ承認・報告の枠組み。承認を受けた取引でも会社に損害が生じれば任務懈怠責任がありうる点も。
・C:不適切。判例は相対的無効説を採り、会社は取引の無効を善意の第三者に対抗できない。
関連過去問:H25,問39
