重要度:A 論点:会計参与と会計監査人
問1:会計参与と会計監査人に関する記述として適切なものはどれか。
- A:会計参与は、取締役(指名委員会等設置会社では執行役)と共同して計算関係書類を作成する機関であり、税理士もその資格を有する
- B:会計監査人には、公認会計士のほか税理士も就任することができる
- C:会計参与は、会社の計算書類を外部から監査する機関である
【第1問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。会計参与は、原則として取締役と共同して計算書類およびその附属明細書、臨時計算書類、連結計算書類を作成し、指名委員会等設置会社では執行役と共同してこれらを作成する(374条1項・6項)。会計参与となることができるのは、公認会計士若しくは監査法人または税理士若しくは税理士法人である(333条1項)。【試験対策】「会計参与=取締役または執行役との共同作成・税理士も可/会計監査人=外部監査・公認会計士または監査法人のみ」と区別する。
・B:不適切。会計監査人は公認会計士又は監査法人に限られる(337条)。税理士は不可。
・C:不適切。外部から監査するのは会計監査人である。役割のすり替え。
関連過去問:R4,問40/R5,問40
重要度:A 論点:持分会社
問2:持分会社に関する記述として適切なものはどれか。
- A:合同会社の社員は、無限責任社員と有限責任社員から構成される
- B:合同会社の社員はすべて有限責任社員であり、設立の登記をする時までに出資の全額を履行しなければならない
- C:合名会社の社員は、会社債権者に対して直接責任を負うことはない
【第2問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。無限+有限の構成は合資会社である。合同会社は有限責任社員のみ(576条4項)。
・B:適切。全社員有限責任のため、債権者保護の見地から設立時の全額出資が要求される(578条)。【試験対策】「合名=無限のみ/合資=無限+有限/合同=有限のみ・全額払込み」の3類型を一括整理。内部関係の定款自治(株式会社との違い)も併せて。
・C:不適切。合名会社の社員は無限責任社員であり、会社財産で完済できない債務について連帯して直接弁済責任を負う(580条1項)。
関連過去問:H28,問40
重要度:A 論点:事業譲渡と合併
問3:事業譲渡と合併の違いに関する記述として適切なものはどれか。
- A:事業譲渡では、譲渡会社の権利義務は譲受会社に包括的に承継される
- B:合併では債権者異議手続が必要であるが、事業譲渡では債権者異議手続は不要である
- C:事業の全部の譲渡には、株主総会の普通決議で足りる
【第3問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。包括承継は合併の効果である。事業譲渡は個別の移転行為(特定承継)を要する。
・B:適切。合併では、消滅会社の権利義務が存続会社または新設会社に包括的に承継されるため、会社法所定の債権者異議手続が設けられている。これに対し、事業譲渡は個々の権利義務を移転する特定承継であり、会社法上の一括した債権者異議手続は設けられていない。譲渡会社を免責して債務を譲受会社へ移転するには、原則として個別の債権者の同意等が必要となる。【試験対策】「合併=包括承継・債権者異議手続/事業譲渡=特定承継・個別の移転手続」と整理する。なお、株主総会の承認については、いずれも原則として特別決議を要する場面があるが、略式手続や簡易手続等により承認が不要となる場合もあるため、常に特別決議を要すると断定してはならない。
・C:不適切。株式会社が事業の全部を譲渡する場合および会社法467条1項2号に該当する事業の重要な一部を譲渡する場合には、原則として、効力発生日の前日までに株主総会の特別決議による承認を受けなければならない(467条1項1号・2号、309条2項11号)。ただし、相手方が特別支配会社である場合など、468条により株主総会の承認を要しない場合がある。いずれにしても、普通決議で足りるとする本肢は誤りである。
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