重要度:A 論点:商業登記の効力
問4:商業登記の効力(商法9条)に関する記述として適切なものはどれか。
- A:登記すべき事項は、登記の前であっても、悪意の第三者に対しては対抗することができる
- B:登記の後であれば、いかなる第三者に対しても登記事項を対抗することができる
- C:登記すべき事項は登記の後でなければいかなる第三者にも対抗できず、登記後は悪意の第三者にのみ対抗できる
【第4問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。9条1項が対抗できないとするのは「善意の」第三者であり、悪意の第三者には登記前でも対抗できる。【試験対策】「登記前=善意者に対抗×(悪意者には○)/登記後=原則すべての者に対抗○(正当な事由で知らなかった者を除く)」の整理。正当な事由は交通途絶等の客観的事由に限られる。
・B:不適切。登記後でも、正当な事由によって登記を知らなかった第三者には対抗できない(9条1項後段)。
・C:不適切。対抗の可否が全体的に逆転している。登記の公示力の構造を正確に。
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重要度:A 論点:支配人
問5:支配人に関する記述として適切なものはどれか。
- A:支配人は、商人の許可を得なくても、自ら営業を行い、又は他の商人の使用人となることができる
- B:支配人は、商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有し、この代理権に加えた制限は善意の第三者に対抗できない
- C:支配人の代理権は、特定の種類の行為に限定されている
【第5問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。支配人は商人の許可なく、営業・競業取引・他の商人の使用人となること等ができない(23条・広い精力分散防止義務)。
・B:適切。包括的代理権(21条)である。【試験対策】「包括性+制限の対抗不可」が支配人の本質。表見支配人(24条)とセットで、名称への信頼保護の体系として整理。
・C:不適切。支配人の代理権は営業に関する包括的なものである。特定の事項の委任を受けた使用人(25条)との違い。
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重要度:B 論点:商事留置権
問6:商人間の留置権(商法521条)に関する記述として適切なものはどれか。
- A:商人間の留置権は、当事者の特約によっても排除することができない
- B:商人間の留置権が成立するには、民事留置権と同様、被担保債権が留置物に関して生じたことが必要である
- C:商人間の留置権は、被担保債権と留置目的物との間の個別的な牽連性を要しない点に特徴がある
【第6問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。当事者の別段の意思表示(特約)による排除が明文で認められている(521条ただし書)。
・B:不適切。個別的牽連性の不要が商事留置権の特徴である。
・C:適切。「双方のための商行為による債権」と「商行為により占有した債務者所有の物」であれば足り、個別的牽連性は不要。【試験対策】民事留置権(牽連性必要)との対比が唯一にして最大の論点。継続的取引の包括的担保という趣旨から導く。
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