行政書士 憲法 初級編(4〜6問)|統治・内閣

重要度:A 論点:衆議院の解散

問4:衆議院の解散に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:実務上、解散は憲法69条の不信任決議がされた場合に限って行うことができるとされている
  • B:苫米地事件で最高裁は、衆議院の解散の効力について憲法判断を行い、7条による解散を合憲と明言した
  • C:実務は天皇の国事行為に対する内閣の助言と承認に実質的決定権を認める7条説に立ち、69条の場合に限らず解散が行われている
【第4問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。69条限定説は実務の立場ではない。実務上、69条によらないいわゆる7条解散が繰り返し行われている。
・B:不適切。苫米地事件は統治行為論により司法審査の対象外としたのであって、合憲・違憲の判断そのものを示していない。「合憲と明言」がひっかけである。
・C:適切。7条説が実務の運用である。【試験対策】「実務=7条説」「判例=統治行為論で判断回避(苫米地)」を分けて覚える。判例が7条解散を『合憲とした』とする肢は誤り。

関連過去問:H27,問6/R2,問6


重要度:B 論点:内閣の職務

問5:内閣の職務(憲法73条)に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:政令には、法律の個別具体的な委任がなくても、独自に罰則を設けることができる
  • B:恩赦の決定は内閣の職務であるが、その認証もまた内閣自身が行うものとされている
  • C:条約の締結は内閣の職務であるが、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする
【第5問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。政令に罰則を設けるには、特にその法律の委任があることが必要である(73条6号ただし書)。
・B:不適切。恩赦(大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除・復権)の決定は内閣の職務だが、認証は天皇の国事行為である(7条6号)。「決定=内閣・認証=天皇」の役割分担を入れ替える肢である。
・C:適切。73条3号の内容である。承認は原則事前・例外事後という順序も正確に。【試験対策】事後承認が得られなかった条約の効力(学説対立)まで発展的に問われることがあるが、まず条文の文言を正確に。

関連過去問:R4,問6/H30,問7


重要度:B 論点:議院内閣制の表れ

問6:日本国憲法における議院内閣制の表れに関する記述として適切なものはどれか。

  • A:内閣総理大臣は国民の直接選挙によって選ばれる
  • B:内閣は行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う
  • C:国務大臣は議院に出席する権利を有するが、答弁のため出席を求められても応じる義務はない
【第6問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。首相は国会議員の中から国会の議決で指名される(67条1項)。首相公選制は採用されていない。
・B:適切。66条3項の連帯責任は議院内閣制の中核的要素である(責任本質説)。【試験対策】議院内閣制の表れ4点(連帯責任66条3項・首相の指名67条・大臣の過半数国会議員68条・不信任と解散69条)をまとめて列挙できるように。
・C:不適切。国務大臣は議院に出席する権利を有すると同時に、答弁又は説明のため出席を求められたときは出席しなければならない(63条・出席義務)。

関連過去問:H29,問5/R7,問6


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