重要度:A 論点:両院協議会
問10:両院協議会に関する記述として適切なものはどれか。
- A:両院協議会で成案が得られない場合、すべての案件は廃案となる
- B:法律案について両議院の議決が異なったときも、予算の場合と同様に、必ず両院協議会を開かなければならないとされている
- C:予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名について両議院の議決が異なったときは、必ず両院協議会を開かなければならない
【第10問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。予算、条約の承認および内閣総理大臣の指名については、両院協議会でも意見が一致しない場合、衆議院の議決が国会の議決となるため、当然に廃案となるものではない。
また、参議院が、予算または条約について30日以内に議決しない場合や、内閣総理大臣の指名について10日以内に議決しない場合にも、衆議院の議決が国会の議決となる。
・B:不適切。法律案の場合、両院協議会の開催は任意的であり、衆議院は直ちに再議決に進むこともできる(59条3項)。
・C:適切。予算・条約・首班指名の3場面では両院協議会の開催が必要的である。【試験対策】「法律案=任意的(衆議院は開かずに3分の2で再議決可)/予算・条約・指名=必要的」の対比が最頻出。
関連過去問:H21,問7
重要度:B 論点:資格争訟・懲罰
問11:議員の資格争訟および懲罰に関する記述として適切なものはどれか。
- A:両議院は各々その議員の資格に関する争訟を裁判し、議員の議席を失わせるには出席議員の3分の2以上の多数による議決を必要とする
- B:議員の資格争訟の裁判に不服がある議員は、司法権を定める憲法76条により、さらに裁判所に出訴して争うことができる
- C:議員を除名するには、出席議員の過半数の議決で足りる
【第11問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。55条である。【試験対策】特別多数(出席の2/3)が要求される4場面=「資格争訟による議席喪失・秘密会・除名・法律案の再議決」をまとめて覚える。
・B:不適切。資格争訟の裁判は議院の自律権に属し、司法審査は及ばないと解されている(76条の「裁判」の例外として憲法自身が認めたもの)。
・C:不適切。除名は出席議員の3分の2以上の多数を要する(58条2項ただし書)。
関連過去問:R1,問3
重要度:A 論点:臨時会
問12:国会の臨時会に関する記述として適切なものはどれか。
- A:臨時会の召集を要求するには、いずれかの議院の総議員の3分の2以上の賛成が必要である
- B:いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は臨時会の召集を決定しなければならない
- C:臨時会は、内閣の助言と承認に基づくことなく、天皇が自らの判断で召集することができる
【第12問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。総議員の4分の1以上である。少数者の権利として設計されている。
・B:適切。憲法53条後段は、いずれかの議院の総議員の4分の1以上による臨時会召集要求があれば、内閣は臨時会召集決定をしなければならないと定めている。
最三小判令和5年9月12日は、この召集要求がされた場合、内閣は臨時会召集決定をする法的義務を負うとした。他方、同条後段は、個々の国会議員の臨時会召集要求に係る権利または利益を保障したものではなく、召集決定の遅滞を理由として、要求をした国会議員が国家賠償を請求することはできないとした。
なお、同判決の多数意見は、召集決定を行うべき具体的な日数を示していない。
【試験対策】「総議員の4分の1以上」「内閣に召集決定义務がある」「個々の議員の権利・利益を保障したものではない」の三点を押さえる。
・C:不適切。国会の召集は天皇の国事行為であり、内閣の助言と承認に基づいて行われる(7条2号)。
関連過去問:R7,問5
