行政書士 民法 一問一答(1〜5問)|債権各論法定債権

重要度:B 論点:事務管理の要件と効果

問1:事務管理の成立要件と、管理者の権利義務を述べよ。

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義務なく他人のために事務の管理を始めた者は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法で管理し、本人の意思を知り又は推知できるときは、その意思に従わなければならない(697条)。管理者は、本人が既に知っている場合を除き、管理を始めたことを遅滞なく本人に通知し(699条)、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理できるに至るまで管理を継続しなければならない。ただし、継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかなときは、継続義務を負わない(700条)。管理者は有益な費用の償還を請求できるが、本人の意思に反して管理したときは、本人が現に利益を受けている限度に限られる(702条)。事務管理だけを根拠とする報酬請求権はない。緊急事務管理では、悪意又は重大な過失がなければ、これによって生じた損害の賠償責任を負わない(698条)。

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重要度:B 論点:事務管理と代理

問2:事務管理者が本人の名で法律行為をした場合、その効果は本人に帰属するか。

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帰属しない。事務管理は管理者に代理権を付与するものではないから、管理者が本人の名で契約をしても、その効果は本人に及ばない(無権代理となる)とするのが判例(最判昭36.11.30)。事務管理の効果(費用償還等)と代理の効果帰属は別問題である。

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重要度:A 論点:不当利得の一般規定

問3:不当利得の返還義務の範囲を、受益者の善意・悪意で分けて述べよ。

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法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は返還義務を負う。善意の受益者は利益の存する限度(現存利益)で返還すれば足り(703条)、悪意の受益者は受けた利益に利息を付して返還し、なお損害があればその賠償責任も負う(704条)。金銭の利得は現存すると推定される。

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重要度:B 論点:非債弁済

問4:債務が存在しないのに弁済した場合の特則を3つ述べよ。

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①債務の不存在を知って弁済した者は返還請求できない(705条)。②期限前の弁済は返還請求できないが、錯誤により弁済したときは債権者が得た利益(中間利息等)の返還を請求できる(706条)。③他人の債務を自己の債務と誤信して弁済した場合、債権者が善意で証書を滅失・損傷し、担保を放棄し、又は時効により債権を失ったときは返還請求できない(707条・弁済者は債務者に求償可)。

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重要度:A 論点:不法原因給付

問5:不法原因給付の効果について、判例の立場を含めて述べよ。

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不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない(708条本文。不法原因が受益者のみに存するときは請求可・同ただし書)。判例は、返還請求が許されない反射的効果として、給付物の所有権は受益者に帰属するとし(最大判昭45.10.21)、未登記建物は引渡し、既登記建物は登記の移転をもって「給付」があったと判断する。所有権に基づく返還請求も認められない。

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