行政書士 民法 一問一答(16〜20問)|担保物権

重要度:A 論点:根抵当権の意義と確定

問16:根抵当権の特徴を普通抵当権と対比して述べよ。

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一定の範囲に属する不特定の債権を、極度額の限度で担保する抵当権である(398条の2)。元本確定前は付従性・随伴性がなく、被担保債権が譲渡されても、その債権について根抵当権を行使することはできない。利息その他の定期金・遅延損害金も極度額の範囲内で担保され、375条の最後の2年分という制限は適用されない。元本確定前は、被担保債権の範囲又は債務者を変更することができ、後順位抵当権者その他の第三者の承諾は不要であるが、元本確定前にその変更の登記をしなければ効力を生じない(398条の4)。極度額の変更には、利害関係を有する者の承諾を要する(398条の5)。

関連過去問:H28,問31


重要度:A 論点:譲渡担保の意義と法的構成

問17:譲渡担保とはどのような担保か。判例はその法的性質をどのように扱っているか。

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債権担保の目的で目的物の所有権を債権者に移転する形式をとる非典型担保。判例は所有権移転の形式を尊重しつつも担保としての実質を重視し、設定者に目的物の利用権を認め、担保の目的を超える権利主張を制限する(担保的構成に親和的な処理)。不動産譲渡担保では登記、動産では引渡し(占有改定で足りる)が対抗要件となる。

関連過去問:R5,問29


重要度:A 論点:譲渡担保の実行と清算

問18:譲渡担保の実行方法と清算義務、受戻権について述べよ。

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実行方法には、目的物を適正に評価し、その所有権を債権者に確定的に帰属させる帰属清算型と、目的物を第三者に処分してその代金を被担保債権に充当する処分清算型がある。いずれの場合も、目的物の適正価額が被担保債権額を上回るときは、債権者は超過額を清算しなければならない。帰属清算型では、適正価額が債権額を上回る場合は清算金の支払又は提供をするまで、上回らない場合は清算金がない旨を通知するまで、設定者は債務全額を弁済して目的物を受け戻すことができる。清算金が生じる帰属清算型では、原則として清算金の支払と目的物の引渡し又は登記移転が同時履行の関係に立つ。処分清算型では、第三者への処分時まで受戻権を行使できるが、処分によって受戻権は消滅し、処分価額を基礎に清算が行われる。設定者は、第三取得者に対し、清算金の支払との同時履行を当然に主張できるわけではない。

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重要度:A 論点:集合動産譲渡担保

問19:集合動産譲渡担保の有効要件と対抗要件について判例の立場を述べよ。

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構成部分の変動する集合動産も、種類・所在場所・量的範囲の指定などにより目的物の範囲が特定される場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的とできる(最判昭54.2.15)。対抗要件は占有改定による引渡しで足り、その効力は後に集合物に加入した動産にも及ぶ(最判昭62.11.10)。通常の営業の範囲内での設定者による構成動産の処分は有効である。

関連過去問:R5,問29


重要度:B 論点:所有権留保

問20:所有権留保とはどのような担保か。

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所有権留保とは、売買代金等の完済まで、売主又は立替払者に目的物の所有権を留保して代金債権等を担保する非典型担保であり、完済により留保所有権が消滅して買主の所有権が完全なものとなる。最判平21.3.10は、動産の購入代金を立替払いした者が、立替金債務の担保として所有権を留保し、残債務全額の弁済期到来前は目的物を占有・使用する権原を有さず、弁済期到来後は買主から引渡しを受けて売却できる契約であった事案について、弁済期到来前は特段の事情がない限り、第三者の土地上にある目的物の撤去義務や不法行為責任を負わないが、弁済期到来後は、留保所有権が担保目的であることだけを理由に撤去義務等を免れることはできないとした。

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