重要度:B 論点:質権の設定と効力
問6:質権設定契約の性質と、動産質・不動産質・権利質の対抗要件等を述べよ。
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動産質・不動産質は、目的物の引渡しによって効力を生じ(344条)、占有改定による引渡しは認められない(345条)。動産質の対抗要件は占有の継続である(352条)。不動産質は目的不動産の引渡しにより成立し、登記をしなければ第三者に対抗できない。質権者は、設定行為に別段の定めがない限り目的不動産を使用収益でき、原則として利息を請求できない(356条・358条・359条)。権利質は、質入れの対象となる権利の性質に応じて設定・対抗要件が定まる。債権質は、467条に従う第三債務者への通知又は第三債務者の承諾が、第三債務者その他の第三者に対する対抗要件となり、第三者に対抗するには確定日付のある証書による通知又は承諾を要する(364条・467条)。流質契約は民法349条により原則として禁止されるが、商行為によって生じた債権を担保するために設定した質権には同条が適用されない(商法515条)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:効力の及ぶ範囲
問7:抵当権の効力が及ぶ範囲について述べよ。
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抵当権は目的不動産に付加して一体となっている物(付加一体物)に及ぶ(370条)。抵当権設定当時に存在した従物(例:ガソリンスタンド建物への地下タンク等)にも及ぶとするのが判例。果実には原則として及ばないが、被担保債権の不履行後は及ぶ(371条)。借地上の建物への抵当権は従たる権利である借地権にも及ぶ。
関連過去問:H30,問30
重要度:A 論点:被担保債権の範囲
問8:抵当権者が優先弁済を受けられる利息・遅延損害金の範囲を述べよ。
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利息その他の定期金については、満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使できる。ただし、それ以前の定期金でも、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時から抵当権を行使することができる(375条1項)。債務不履行による損害賠償についても最後の2年分に限られ、利息その他の定期金と通算して2年分を超えることができない(同条2項)。この制限は後順位抵当権者等の第三者を保護する趣旨であり、第三者が存在しない債務者・抵当権設定者との関係で、抵当権の担保的効力が当然に2年分へ縮減されるものではない。
関連過去問:-
重要度:A 論点:賃料への物上代位
問9:抵当不動産の賃料債権に対する物上代位について判例の立場を述べよ。
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抵当権者は抵当不動産の賃料債権に物上代位できる(最判平1.10.27)。賃料債権が第三者に譲渡され対抗要件を備えた後でも、抵当権者は自ら差し押さえて物上代位権を行使できる(最判平10.1.30・抵当権設定登記が公示となるため)。ただし転貸賃料債権には、賃借人を所有者と同視できる特段の事情がない限り物上代位できない(最決平12.4.14)。
関連過去問:H30,問30
重要度:A 論点:法定地上権の要件
問10:法定地上権(388条)の成立要件を述べよ。
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①抵当権設定当時、土地の上に建物が存在すること、②設定当時、土地と建物が同一の所有者に属すること、③土地・建物の一方又は双方に抵当権が設定されたこと、④競売により土地と建物の所有者が異なるに至ったこと。要件充足の判断基準時は「抵当権設定当時」である。
関連過去問:R1,問30
