重要度:A 論点:受領権者としての外観を有する者への弁済
問21:受領権限のない者への弁済が有効となる場合を述べよ。
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受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、弁済者が善意かつ無過失であるときに限り有効となる(478条)。旧法の「債権の準占有者」概念を改めたもの。預金証書と届出印を持参した者、詐称代理人への弁済などが典型例である。
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重要度:B 論点:供託
問22:弁済供託ができる場合を3つ挙げよ。
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①弁済の提供をしたが債権者が受領を拒んだとき(受領拒絶)、②債権者が弁済を受領することができないとき(受領不能)、③弁済者が過失なく債権者を確知することができないとき(債権者不確知)(494条)。供託により債務は消滅する。受領拒絶の場合、判例は原則として現実の提供をして拒絶された後でなければ供託できないとするが、あらかじめ受領拒絶の意思が明確な場合は口頭の提供なしの供託も許される。
関連過去問:H30,問31
重要度:A 論点:相殺の要件
問23:相殺適状の要件を述べよ。自働債権・受働債権の弁済期の扱いの違いに触れること。
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①双方の債務が対立していること、②双方の債務が同種の目的を有すること、③双方の債務が弁済期にあること、④債務の性質が相殺を許すこと(505条1項)。自働債権は弁済期にあることが必要だが、受働債権は期限の利益を放棄して相殺できるため、弁済期未到来でも相殺可能。相殺の意思表示に条件・期限を付すことはできない(506条1項後段)。
関連過去問:R5,問31
重要度:A 論点:相殺禁止と差押え
問24:不法行為債権を受働債権とする相殺の禁止と、差押えと相殺の優劣を述べよ。
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①悪意による不法行為に基づく損害賠償債務、②人の生命又は身体の侵害による損害賠償債務(債務不履行によるものを含む)の債務者は、これらの債権を受働債権とする相殺をもって債権者に対抗できない(509条)。ただし、債権者がその損害賠償債権を他人から譲り受けた場合には、この相殺禁止は適用されない。また、これらの損害賠償債権を自働債権として相殺することは妨げられない。差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え前に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗できるが、差押え後に取得した債権による相殺は原則として対抗できない(511条1項)。もっとも、差押え後に取得した債権でも、差押え前の原因に基づいて生じたものであれば相殺を対抗できる。ただし、第三債務者が差押え後に他人の債権を取得した場合は、この例外は適用されない(同条2項)。
関連過去問:R5,問31
重要度:B 論点:相殺の効力
問25:相殺の意思表示の効力はいつから生じるか。
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相殺の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時(相殺適状時)に遡って効力を生じる(506条2項)。したがって相殺適状後に発生した利息・遅延損害金は清算されないことになる。
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