重要度:A 論点:虚偽表示と第三者
問4:AはBと通謀し、A所有の土地をBに売却したように仮装して登記をB名義に移した。Bはこの土地を事情を知らないCに売却した。この場合の法律関係として適切なものはどれか。
- A:AB間の売買は無効であるから、Aは善意のCに対しても無効を主張して土地の返還を求めることができる
- B:Cが保護されるためには、善意であることに加えて無過失であることと登記を備えていることが必要である
- C:Cは善意であれば、無過失でなくても、また登記を備えていなくても、94条2項により保護される
【第4問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗できない(94条2項)。虚偽の外観を自ら作った者は保護に値しない。
・B:不適切。判例は94条2項の第三者の保護要件として無過失も登記も不要とする。要件を加重するひっかけである。
・C:適切。判例の立場である。【試験対策】94条2項=善意のみ/96条3項(詐欺)=善意+無過失、と保護要件の違いを条文セットで暗記。帰責性の大きさが要件の軽重に対応している。
関連過去問:H27,問28
重要度:A 論点:時効の完成猶予と更新
問5:AはBに対する貸金債権の消滅時効の完成が迫っている。時効の完成猶予・更新に関する記述として適切なものはどれか。
- A:Aが催告をすれば6か月間時効の完成が猶予され、その期間中に再度催告を繰り返せば、猶予を何度でも延長することができる
- B:Aが裁判上の請求をし、確定判決により権利が確定したときは、時効は更新され新たに進行を始める
- C:BがAに対して債務を承認しても、時効の完成には何の影響もない
【第5問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。猶予中の再度の催告に完成猶予の効力はない(150条2項)。催告による時間稼ぎは一度しか使えない。
・B:適切。裁判上の請求→権利確定で時効は更新される(147条)。確定せずに終了した場合は6か月の完成猶予のみが残る。【試験対策】「完成猶予=時計を止める」「更新=時計をゼロに戻す」のイメージで各事由を仕分けする。
・C:不適切。権利の承認は時効の更新事由である(152条)。承認の時から新たに時効が進行する。
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重要度:A 論点:心裡留保
問6:AはBに対し、真意では贈与するつもりがないのに「この時計を君にあげる」と述べた。この意思表示の効力として適切なものはどれか。
- A:Aが真意でないことを自分で知りながらした意思表示であるから、Bの認識を問わず常に無効である
- B:意思表示は原則として有効であるが、BがAの真意ではないことを知り、又は知ることができたときは無効となる
- C:意思表示は原則として無効であるが、Bが善意のときに限り有効となる
【第6問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。心裡留保の意思表示は「原則有効」である。表意者は自ら真意でない表示をした以上、保護に値しないためである。
・B:適切。93条1項の原則と例外である。【試験対策】「原則有効・相手方が悪意又は有過失なら無効・無効は善意の第三者に対抗不可(2項)」の3点セット。虚偽表示(原則無効)との対比で覚える。
・C:不適切。原則と例外が逆である。
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