行政書士 行政法 一問一答(11〜15問)|行政事件訴訟法

重要度:A 論点:狭義の訴えの利益

問11:狭義の訴えの利益の意義と、9条1項かっこ書の内容を述べよ。

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処分を取り消す現実の必要性(回復されるべき法律上の利益)をいう。処分の効果が期間の経過その他の理由によりなくなった後においても、なお処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する者には訴えの利益が認められる(9条1項かっこ書)。

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重要度:A 論点:訴えの利益に関する判例

問12:訴えの利益の存否に関する判例の結論を、肯定・否定それぞれ2つずつ挙げよ。

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肯定:①免職処分を受けた公務員が公職選挙に立候補した場合の給料請求等の利益(最大判昭40.4.28)、②処分基準に先行処分を加重事由とする定めがある場合、加重期間が経過するまでの先行処分の取消しを求める利益(最判平27.3.3)。否定:①運転免許停止処分の停止期間経過後・無違反で1年経過後(最判昭55.11.25)、②建築確認に基づく建築工事の完了後(最判昭59.10.26・検査済証や是正命令は確認の効力と直結しない)。なお市街化調整区域内の開発許可は工事完了後も訴えの利益が肯定される(予定建築物の建築が可能となる法効果が残るため・最判平27.12.14)点との対比に注意。

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重要度:A 論点:事情判決

問13:事情判決の制度を述べよ。

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取消訴訟について、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合、原告の受ける損害の程度、損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、取消しが公共の福祉に適合しないと認めるときは、請求を棄却できる(31条1項)。この場合、判決の主文において処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。議員定数不均衡訴訟で「事情判決の法理」として援用された。

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重要度:A 論点:出訴期間

問14:取消訴訟の出訴期間を述べよ。

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処分又は裁決があったことを知った日から6か月以内(主観的期間)、かつ、処分又は裁決の日から1年以内(客観的期間)に提起しなければならない。いずれも正当な理由があるときは例外が認められる(14条)。審査請求期間(3か月・1年)との数字の違い、および「知った日から」(初日不算入の適用で実質翌日起算)の起算点が頻出。

関連過去問:R5,問18


重要度:A 論点:被告適格・管轄

問15:取消訴訟の被告と管轄について述べよ。

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取消訴訟は、処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合には、当該行政庁の所属する国又は公共団体を被告とする(11条1項)。当該行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、当該行政庁を被告とし(同条2項)、同条1項・2項によって被告とすべき国、公共団体又は行政庁がない場合には、当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体を被告とする(同条3項)。管轄は、被告の普通裁判籍の所在地又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所(12条1項)のほか、不動産又は特定の場所に係る処分等についてはその所在地(同条2項)、処分又は裁決に関し事案の処理に当たった下級行政機関の所在地(同条3項)を管轄する裁判所にも認められる。国又は独立行政法人等を被告とする場合には、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも提起できる(同条4項・特定管轄裁判所)。平成16年改正(平成17年4月1日施行)により、行政庁主義から行政主体主義への転換および特定管轄裁判所制度の導入が行われた。

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