重要度:A 論点:裁量の種類と司法審査の枠組み
問21:行政裁量に対する司法審査の基本枠組みを述べよ。
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裁量処分は、裁量権の範囲の逸脱又は濫用がある場合に限り裁判所は取り消すことができる(行訴法30条)。審査手法として、①社会観念審査(事実誤認・目的違反・動機の不正・平等原則違反・比例原則違反等を審査。マクリーン事件)、②判断過程審査(考慮すべき事項を考慮したか等、判断の過程の合理性を審査。日光太郎杉事件・小田急高架化訴訟)、③手続的審査(個人タクシー事件)がある。
関連過去問:H28,問9
重要度:A 論点:裁量に関する重要判例
問22:行政裁量に関する重要判例の結論を3つ述べよ。
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①マクリーン事件:外国人の在留期間更新の判断は法務大臣の広範な裁量に委ねられ、判断が全く事実の基礎を欠くか社会通念上著しく妥当性を欠くことが明らかな場合に限り違法。②伊方原発訴訟(最判平4.10.29):原子炉設置許可の安全審査は専門技術的裁量であり、判断の基準・過程に不合理な点があるかを審査(現在の科学水準・審査基準の合理性)。③神戸税関事件(最判昭52.12.20):公務員の懲戒処分は懲戒権者の裁量に委ねられ、社会観念上著しく妥当を欠く場合に違法。
関連過去問:H28,問9
重要度:B 論点:裁量基準と個別事情審査
問23:裁量基準(処分基準等)と異なる処分をすることは許されるか。
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裁量基準は行政規則であり法的拘束力はないが、基準が合理的である場合、特段の事情なく基準と異なる取扱いをすることは平等原則・信義則に反し、裁量権の逸脱濫用となりうる。判例は、先行処分を受けたことを加重事由とする処分基準がある場合、後行処分の際に基準と異なる取扱いをするには特段の事情を要するとして、処分基準に一種の拘束性を認めた(最判平27.3.3・不利益処分の効果が処分基準により残存するとして訴えの利益も肯定)。
関連過去問:-
重要度:B 論点:行政契約
問24:行政契約の特徴と、公害防止協定に関する判例の立場を述べよ。
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行政主体が締結する契約であり、非権力的行為形式のため法律の根拠は不要だが、法令(会計法・地方自治法の入札制度等)や法の一般原則による制約を受ける。判例は、産業廃棄物処分場の使用期限を定めた公害防止協定の法的拘束力を認め、期限経過後の操業停止を求める町の請求を適法とした(福間町公害防止協定事件・最判平21.7.10)。
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重要度:B 論点:行政計画
問25:行政計画の分類と、計画に関する権利救済の判例を述べよ。
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国民の権利義務に法的効果を及ぼす拘束的計画(都市計画の用途地域指定等)と、事実上の指針にとどまる非拘束的計画に分かれる。拘束的計画の策定には法律の根拠が必要。用途地域の指定は一般的抽象的な制約にとどまり処分性が否定される(最判昭57.4.22)一方、土地区画整理事業計画の決定には処分性が認められた(最大判平20.9.10・判例変更)。計画変更と信頼保護は宜野座村事件参照。
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