重要度:A 論点:通達の法的性質
問11:通達の法的性質について判例の立場を述べよ。
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通達は上級行政機関が下級行政機関の職務権限の行使を指揮するために発する行政規則であり、国民や裁判所を拘束する法規たる性質を持たない。したがって通達に反する行政処分も当然に違法とはならず、裁判所は通達に拘束されずに法令を解釈できる。通達自体は原則として抗告訴訟の対象となる処分にあたらない(墓地埋葬通達事件・最判昭43.12.24)。
関連過去問:R3,問25
重要度:A 論点:行政行為の分類
問12:講学上の「許可」「特許」「認可」の違いを、具体例とともに述べよ。
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許可:一般的禁止を特定の場合に解除する行為(運転免許・飲食店営業許可・医師免許)。特許:国民が本来有しない特別の権利・地位を設定する行為(河川占用許可・公有水面埋立免許・鉱業権設定)。認可:私人間の法律行為の効力を補充して完成させる行為(農地権利移転の許可・公共料金の認可)。無許可の行為は処罰対象となるが私法上の効力は原則有効、無認可の行為は効力を生じない、という効果の違いが最重要。
関連過去問:-
重要度:A 論点:公定力
問13:公定力の意義と、その及ばない場面を述べよ。
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行政行為は、無効でない限り、権限ある行政機関又は裁判所によって取り消されるまで有効なものとして取り扱われる。この講学上の効力を公定力といい、その制度的根拠は取消訴訟等の排他的管轄に求められる。①当然無効の行政行為には公定力がなく、②国家賠償請求訴訟では、あらかじめ処分の取消し又は無効確認の判決を得なくても、当該処分の違法を主張することができる(最判昭36.4.21)。もっとも、民事訴訟又は刑事訴訟において行政行為の違法性を独自に審査できるかは、当該行政行為の法的効果と各訴訟との関係によって異なるため、国家賠償請求訴訟と同様であると一律に説明することはできない。取り消し得べき行政行為は、原則として取り消されるまで効力を有する。
関連過去問:-
重要度:A 論点:不可争力と不可変更力
問14:不可争力と不可変更力の違いを述べよ。
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不可争力(形式的確定力):審査請求期間又は取消訴訟の出訴期間の経過により、私人が通常の不服申立て又は取消訴訟によって行政行為の取消しを求めることができなくなる効力である。ただし、当然無効の主張や無効等確認訴訟まで遮断するものではなく、行政庁による職権取消しも妨げない。不可変更力(実質的確定力):審査請求の裁決などの争訟裁断的行政行為について、裁決庁等が自ら職権で取消し又は変更をすることができなくなる効力である。不可争力は、取消訴訟等の期間制限に服する行政行為について問題となるのに対し、不可変更力は争訟裁断的行政行為などに限って認められる。
関連過去問:-
重要度:A 論点:附款
問15:附款の種類を5つ挙げ、附款の限界と争い方を述べよ。
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講学上の附款には、①条件(効力の発生又は消滅を将来の不確実な事実にかからせるもの)、②期限(効力の発生又は消滅を将来発生することが確実な事実にかからせるもの)、③負担(主たる行政行為に付随して相手方に特別の義務を課すもの。不履行でも主たる行政行為の効力は当然には消滅しない)、④撤回権の留保、⑤法律効果の一部除外がある。附款は、法令上附款を付すことが認められている場合又は行政庁に裁量が認められる場合に、行政行為の目的に即して付すことができる。法令の目的と無関係な附款、比例原則・平等原則に反する附款は違法となる。法律効果の一部除外は、法定された効果を変更するため、原則として法律の根拠を要する。附款が主たる行政行為から分離可能である場合には附款のみの取消しを求めることができるが、分離できない場合は主たる行政行為全体を争う必要がある。
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