重要度:A 論点:開示決定等の期限と手数料
問10:情報公開法に基づく開示請求の手続に関する記述として適切なものはどれか。
- A:開示決定等は、原則として開示請求があった日から30日以内に行わなければならず、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、30日以内に限り延長することができる
- B:開示請求の手数料は無料とされており、開示の実施を受ける際にのみ実費の範囲内で手数料を納付する
- C:開示請求に係る行政文書が著しく大量である場合でも、行政機関の長は、すべての文書について60日以内に開示決定等を行わなければならない
【第10問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。10条1項・2項のとおり。延長したときは、書面により延長の期間・理由を通知しなければならない。【試験対策】「30日+30日延長」は個人情報保護法の開示決定等の期限(83条)と共通の枠組み。両制度セットで覚えると効率的。
・B:不適切。16条により、開示請求をする者は開示請求手数料を、開示を受ける者は開示実施手数料を、それぞれ政令で定める額(実費の範囲内で、できる限り利用しやすい額)で納付しなければならない。請求段階から有料である。
・C:不適切。著しく大量な請求については11条の特例があり、相当の部分につき期間内に開示決定等をし、残りの行政文書については相当の期間内に行えば足りる。「すべて60日以内」という一律の義務ではない。
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重要度:B 論点:国の安全等の不開示情報と「相当の理由」
問11:情報公開法5条の不開示情報のうち、国の安全等に関する情報(3号)および公共の安全等に関する情報(4号)に関する記述として適切なものはどれか。
- A:これらの情報の該当性は、他の不開示情報と同様、裁判所が行政機関の長の判断に拘束されずに全面的に判断を代置して審査する
- B:条文上「行政機関の長が…おそれがあると認めることにつき相当の理由がある情報」と定められており、行政機関の長の第一次的判断を尊重する趣旨で、司法審査もその判断の合理性の有無という観点から行われる
- C:これらの情報は絶対的不開示情報であり、公益上の理由による裁量的開示(7条)の対象からも除外されている
【第11問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。3号・4号は「相当の理由」型の規定であり、外交・防衛・公安に関する専門的・政策的判断を尊重する構造がとられている。全面的な判断代置型の審査を予定する他の号とは条文の書き方が異なる。
・B:適切。【試験対策】5条の各号のうち3号・4号だけが「相当の理由」の文言を持つ点が最重要。裁量の逸脱・濫用の有無を審査する枠組み(行訴法30条参照)と接続して問われる。
・C:不適切。7条は「不開示情報が記録されている場合であっても」公益上特に必要があると認めるときに開示できると定めており、3号・4号の情報も対象から除外されていない。
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重要度:A 論点:審査請求と情報公開・個人情報保護審査会
問12:開示決定等に対する審査請求に関する記述として適切なものはどれか。
- A:審査請求があった場合、行政不服審査法の原則どおり審理員が指名され、審理員意見書の提出を経て裁決される
- B:情報公開・個人情報保護審査会は、諮問庁に対し行政文書の提示を求めることができるが、諮問庁は支障があるときはこれを拒むことができる
- C:審査会はいわゆるインカメラ審理として行政文書の提示を求めて実際に見分することができ、諮問庁はこれを拒むことができない。他方、情報公開訴訟の場では、裁判所によるインカメラ審理は認められていない
【第12問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。情報公開法18条により審理員に関する規定は適用除外とされ、代わりに原則として情報公開・個人情報保護審査会への諮問(19条)が行われる。専門的第三者機関による審査に置き換える仕組みである。
・B:不適切。情報公開・個人情報保護審査会設置法9条1項により審査会は諮問庁に対し行政文書等の提示を求めることができ、同条2項により諮問庁はこれを拒んではならない。この提示拒否の禁止がインカメラ審理の実効性を支えている。
・C:適切。審査会でのインカメラ審理は可能(設置法9条1項・2項)だが、訴訟では明文の規定がなく、判例(最決平21.1.15)も裁判所によるインカメラ審理を認めていない。【試験対策】「審査会では可能・訴訟では不可」の対比が最頻出。
関連過去問:R4,問42(多肢)
