重要度:A 論点:出訴期間・被告適格
問4:取消訴訟の出訴期間・被告に関する記述として適切なものはどれか。
- A:処分をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合、取消訴訟は、原則として処分があったことを知った日から6か月以内に、その行政庁の所属する国又は公共団体を被告として提起する
- B:取消訴訟は、処分があったことを知った日から3か月以内に提起しなければならない
- C:取消訴訟の被告は、処分をした行政庁そのものである
【第4問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。取消訴訟は、原則として、処分又は裁決があったことを知った日から6か月以内、かつ、処分又は裁決の日から1年以内に提起しなければならない。いずれも正当な理由があるときは例外が認められる(14条1項・2項)。処分をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合は、その行政庁の所属する国又は公共団体を被告とする(11条1項)。【試験対策】審査請求期間の3か月との混同に注意する。
・B:不適切。3か月は審査請求期間である。訴訟は6か月。
・C:不適切。処分をした行政庁が国又は公共団体に所属する場合、被告はその行政庁の所属する国又は公共団体であり、行政庁自身ではない(11条1項)。ただし、処分をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、当該行政庁自身を被告として取消訴訟を提起する(同条2項)。したがって、行政庁自身が常に被告となるわけではない。
関連過去問:R5,問18
重要度:A 論点:執行停止と内閣総理大臣の異議
問5:取消訴訟における執行停止に関する記述として適切なものはどれか。
- A:裁判所は、申立てがなくても職権で執行停止をすることができる
- B:執行停止の要件である損害要件は、2004年改正により「回復の困難な損害」から「重大な損害」に緩和された
- C:内閣総理大臣の異議の制度は、行政不服審査法にも同様に設けられている
【第5問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。訴訟における執行停止は申立てによる。職権ではできない(行政不服審査法で処分庁たる審査庁等が職権停止できることとの対比)。
・B:適切。25条2項の「重大な損害」要件である。【試験対策】行審法との執行停止の比較表(職権の可否・義務的停止の有無・内閣総理大臣の異議の有無)は本試験の定番出題。
・C:不適切。内閣総理大臣の異議(27条)は行政事件訴訟法のみの制度である。
関連過去問:R5,問18
重要度:A 論点:義務付け訴訟・差止訴訟
問6:義務付け訴訟・差止訴訟に関する記述として適切なものはどれか。
- A:申請に対する拒否処分がされた場合の義務付けの訴えは、取消訴訟等と併合して提起しなければならない
- B:非申請型義務付け訴訟は、何らの損害要件もなく、法律上の利益を有する者であれば提起できる
- C:差止めの訴えは、処分がされた後であっても提起することができる
【第6問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。申請型義務付け訴訟の併合提起要件(37条の3第3項)である。【試験対策】「拒否処分型→取消訴訟と併合/不作為型→不作為の違法確認と併合」。非申請型(重大な損害+補充性)との訴訟要件の違いを整理する。
・B:不適切。非申請型は「重大な損害を生ずるおそれ」と補充性(他に適当な方法がないこと)が訴訟要件となる(37条の2)。
・C:不適切。差止訴訟は「一定の処分がされようとしている場合」の事前救済であり、処分後は取消訴訟等による。
関連過去問:R2,問19
