行政書士 行政法 初級編(16〜18問)|行政事件訴訟法

重要度:B 論点:訴訟参加

問16:取消訴訟における訴訟参加に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者を、申立てにより又は職権で、訴訟に参加させることができる
  • B:第三者の訴訟参加は、当事者の申立てがある場合に限られ、裁判所が職権で行うことはできない
  • C:処分をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させる制度は存在しない
【第16問:正解と解説】

正解:A
【解説】
・A:適切。第三者の訴訟参加(22条)である。【試験対策】取消判決の第三者効(32条)→だから第三者の手続保障として訴訟参加(22条)と第三者再審の訴え(34条)がある、という制度の連関で理解する。
・B:不適切。職権でも参加させることができる(22条1項)。
・C:不適切。行政庁の訴訟参加(23条)が定められている。

関連過去問:-


重要度:A 論点:仮の義務付け・仮の差止め

問17:仮の義務付け・仮の差止めに関する記述として適切なものはどれか。

  • A:仮の義務付け・仮の差止めの制度は、行政事件訴訟法には存在しない
  • B:仮の義務付けの損害要件は、執行停止と同じく「重大な損害」である
  • C:仮の義務付けが認められるには、「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要」があり、かつ「本案について理由があるとみえる」ことが必要である
【第17問:正解と解説】

正解:C
【解説】
・A:不適切。2004年改正で法定された(37条の5)。保育所入所の仮の義務付けなど実例もある。
・B:不適切。仮の義務付けは本案判決前に処分がされたのと同じ状態を作るため、執行停止(重大な損害)より厳格な「償うことのできない損害」が要求される。
・C:適切。仮の義務付けが認められるには、義務付けの訴えが提起されていることを前提に、①処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、②本案について理由があるとみえることが必要である(37条の5第1項)。また、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは認められない(同条3項)。【試験対策】損害要件の厳格さは、「償うことのできない損害」>「回復の困難な損害(2004年改正前の執行停止)」>「重大な損害(現行の執行停止・非申請型義務付け訴訟・差止め訴訟)」の順に整理する。

関連過去問:R2,問19


重要度:A 論点:当事者訴訟

問18:当事者訴訟に関する記述として適切なものはどれか。

  • A:土地収用の損失補償の額に不服がある場合の訴えは、収用委員会の裁決を争う抗告訴訟として提起しなければならない
  • B:形式的当事者訴訟とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分等に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものをいう
  • C:公法上の法律関係に関する確認の訴えは、行政事件訴訟法上の訴訟類型として認められていない
【第18問:正解と解説】

正解:B
【解説】
・A:不適切。損失補償の額の不服は、起業者と被収用者を当事者とする形式的当事者訴訟による(収用裁決自体への不服は抗告訴訟)。補償額の争いは実質的に私人間の利害調整だからである。
・B:適切。4条前段の定義である。【試験対策】形式的当事者訴訟の代表例=収用の損失補償。実質的当事者訴訟の代表例=在外邦人選挙権確認・公務員の地位確認。この2例で足りる。
・C:不適切。「公法上の法律関係に関する確認の訴え」は4条後段に明示されている(2004年改正で明示・在外邦人選挙権訴訟で活用)。

関連過去問:H30,問21


タイトルとURLをコピーしました