問3:聴聞に関する次の記述のうち、行政手続法の規定に照らし、妥当なものはどれか。
- A:聴聞の通知は、聴聞の期日までに相当な期間をおいて、予定される不利益処分の内容や原因となる事実等を記載した書面により行わなければならない。
- B:聴聞の当事者は、聴聞の期日への出頭に代えて陳述書を提出することはできない。
- C:聴聞の主宰者は、必ず処分に関与した行政庁の職員の中から指名しなければならない。
- D:行政庁は、不利益処分の決定をするときは、聴聞調書の内容および主宰者の報告書に記載された意見に法的に拘束される。
- E:聴聞手続における当事者の文書等の閲覧請求に対し、行政庁はいかなる場合もこれを拒むことができない。
【第3問:正解と解説】
正解:A
・A
【論点】聴聞の通知(15条)
【考え方】
聴聞の通知は、名あて人が防御の準備をするための出発点であり、①予定される不利益処分の内容及び根拠法令の条項、②不利益処分の原因となる事実、③聴聞の期日・場所等を書面で通知しなければならない。
【選択肢解説】
本肢は15条1項のとおりであり、妥当である。
・B
【選択肢解説】
妥当でない。当事者等は、聴聞の期日への出頭に代えて、陳述書及び証拠書類等を提出することができる(21条1項)。
・C
【選択肢解説】
妥当でない。主宰者は行政庁が指名する職員その他政令で定める者が務める(19条1項)。当該聴聞の当事者や参加人等は主宰者となれないが(同2項)、「処分に関与した職員から指名しなければならない」という規定は存在しない。行政不服審査法の審理員の除斥(処分関与者は不可)との混同を狙った肢である。
・D
【選択肢解説】
妥当でない。行政庁は調書の内容および報告書に記載された主宰者の意見を「十分に参酌」して決定するのであり(26条)、法的に拘束されるわけではない。
・E
【選択肢解説】
妥当でない。第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときは、閲覧を拒むことができる(18条1項後段)。
関連過去問:R5,問12
問4:行政手続法の適用に関する次の記述のうち、同法の規定に照らし、妥当でないものはどれか。
- A:地方公共団体の機関がする処分のうち、その根拠となる規定が法律に置かれているものについては、行政手続法の処分に関する規定が適用される。
- B:地方公共団体の機関がする行政指導については、その根拠となる規定が法律に置かれているものであっても、行政手続法の行政指導に関する規定は適用されない。
- C:地方公共団体は、行政手続法の適用が除外される処分等について、同法の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
- D:地方公共団体の機関がする処分のうち、その根拠となる規定が条例に置かれているものについても、行政手続法の処分に関する規定が適用される。
- E:国の機関がする処分であっても、国会の両院の議決によってされる処分には、行政手続法は適用されない。
【第4問:正解と解説】
正解:D
・A
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。法律に根拠を置く処分には適用される(3条3項の反対解釈)。
・B
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。地方公共団体の機関がする行政指導は、根拠規定の所在を問わず、すべて適用除外である(3条3項)。
・C
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。46条の努力義務規定であり、各地方公共団体の行政手続条例の根拠となっている。
・D
【論点】地方公共団体への適用関係(3条3項)
【考え方】
条例・規則に根拠を置く処分は、地方自治の尊重から行政手続法の適用除外とされ、各地方公共団体の行政手続条例に委ねられている。「処分は根拠法令の所在で区別、行政指導は一律除外、届出は根拠法令の所在で区別、命令等は一律除外」という仕分けが3条3項の構造である。
【選択肢解説】
本肢は条例根拠の処分にも適用されるとしており妥当でない。よって本問の正解である。
・E
【選択肢解説】
妥当である(=正解肢ではない)。国会・裁判所の議決・裁判によってされる処分は適用除外である(3条1項1号・2号)。
関連過去問:R5,問26
