重要度:B 論点:最高裁判所の規則制定権
問10:最高裁判所の規則制定権に関する記述として適切なものはどれか。
- A:最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、いかなる場合も下級裁判所に委任することができない
- B:訴訟手続に関する事項は、最高裁判所規則の専属的所管であり、法律で定めることはできない
- C:最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する
【第10問:正解と解説】
正解:C
【解説】
・A:不適切。下級裁判所に関する規則を定める権限は、下級裁判所に委任することができる(77条3項)。
・B:不適切。訴訟手続は法律(刑訴法・民訴法)でも定められており、規則の専属的所管とは解されていない。
・C:適切。77条1項である。【試験対策】規則制定権の対象4事項(訴訟手続・弁護士・内部規律・司法事務処理)の列挙がそのまま出る。法律との競合関係(通説は法律優位・両者の競合的所管)も。
関連過去問:R7,問7
重要度:A 論点:違憲判決の効力
問11:法令違憲の判決の効力に関する記述として適切なものはどれか。
- A:違憲と判断された法律は当該事件についてその適用が排除されるにとどまるとする個別的効力説が通説である
- B:最高裁判所が法令を違憲と判断すると、その法律は判決により直ちに廃止される
- C:違憲判決の効力について、憲法は一般的効力説を明文で採用している
【第11問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:適切。個別的効力説(通説)である。【試験対策】付随的違憲審査制→個別的効力説という論理の連なり。もっとも実際には違憲判決後に国会が法改正で対応する(尊属殺規定の削除等)という運用も。
・B:不適切。法律の廃止は国会の権限であり、判決が法律を直接廃止する効力(一般的効力)を認めると消極的立法となり41条に反すると批判される。
・C:不適切。効力に関する明文規定はなく、解釈に委ねられている。
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重要度:A 論点:司法権の独立
問12:司法権の独立に関する記述として適切なものはどれか。
- A:裁判官は、自己の政治的・道徳的信条に反することを理由として、憲法及び法律の適用を拒むことができる
- B:大津事件は、行政府からの圧力に対して裁判所が司法権の独立を守った事件として知られるが、司法部内部からの干渉という問題も含んでいた
- C:司法権の独立は、立法府・行政府からの独立のみを意味し、司法部内部の指揮命令は制限されない
【第12問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:不適切。憲法76条3項は、裁判官が憲法及び法律にのみ拘束されることを定めている。最高裁は、「良心に従う」とは、有形無形の外部の圧迫・誘惑に屈せず、自己の内心の良識と道徳感に従う意味であると判示しているが、個人的信条を理由に憲法・法律の適用を拒める趣旨ではない。なお、「主観的良心説」「客観的良心説」という呼称は学説上の整理であり、判例自身がこれらの呼称を用いたものではない。
・B:適切。大津事件(1891年)の二面性である。【試験対策】平賀書簡事件(司法部内部からの干渉)とセットで、「独立は外部からだけでなく司法部内部からの干渉排除も含む」と理解する。
・C:不適切。裁判官の職権の独立は、司法部内部(上級裁判所や司法行政)からの干渉の排除も含む。
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