行政書士 民法 一問一答(1〜5問)|物権

重要度:B 論点:物権法定主義

問1:物権法定主義とは何か。

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物権は民法その他の法律に定めるもののほか、創設することができない(175条)。契約自由が妥当する債権と異なり、排他性を持つ物権の種類・内容は法定され、当事者が自由に創り出せない。ただし譲渡担保のように判例上認められた非典型担保は存在する。

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重要度:A 論点:意思主義

問2:物権変動はどの時点で効力を生じるか。

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物権の設定及び移転は当事者の意思表示のみによって効力を生じる(176条・意思主義)。判例は特定物売買では原則として契約成立時に所有権が移転するとするが、特約があればその時期による。登記や引渡しは効力要件ではなく対抗要件である。

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重要度:A 論点:177条の第三者の意味

問3:177条の「第三者」の意味に関する判例の立場を述べよ。

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当事者及びその包括承継人以外の者で、登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者に限られる(制限説・大連判明41.12.15)。不法占拠者・無権利者・不法行為者はこれに含まれず、これらの者に対しては登記なくして物権を対抗できる。

関連過去問:H30,問29


重要度:A 論点:背信的悪意者

問4:単純悪意者と背信的悪意者の扱いの違い、および背信的悪意者からの転得者について述べよ。

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自由競争の範囲内にある単純な悪意者は177条の第三者に含まれる(登記がなければ対抗できない)。これに対し、登記の欠缺を主張することが信義に反する背信的悪意者は第三者から排除される。背信的悪意者からの転得者は、転得者自身が背信的悪意者と評価されない限り第三者にあたる(相対的判断・最判平8.10.29)。

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重要度:A 論点:取消しと登記

問5:AがBの詐欺により土地をBに売却し、Bがこれを第三者Cに転売した。Aの取消しの前後で、AC間の優劣はどのように決せられるか。

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取消し前に利害関係に入ったCとの関係は96条3項により処理され、Cが善意無過失であればAは取消しをCに対抗できない(登記の有無は96条3項の適用では問題とされないのが判例)。取消し後に現れたCとの関係は、復帰的物権変動とBからの譲渡の対抗関係として177条により処理され、先に登記を得た方が勝つ。

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