重要度:A 論点:完成猶予と更新
問41:時効の「完成猶予」と「更新」の違いを、裁判上の請求を例に述べよ。
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完成猶予は一定期間時効が完成しないという効果、更新は進行していた時効期間がリセットされ新たに進行を始める効果。裁判上の請求があるとその事由の終了まで完成猶予となり(147条1項)、確定判決等により権利が確定すると時効は更新される(同2項)。確定せずに終了した場合は終了時から6か月間の完成猶予のみが残る。2020年改正で「中断・停止」から再構成された。
関連過去問:-
重要度:A 論点:催告・協議の合意
問42:催告および協議を行う旨の合意による完成猶予について述べよ。
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催告があったときは、その時から6か月間、時効の完成が猶予されるが、猶予中の再度の催告には完成猶予の効力がない(150条)。権利について協議を行う旨の合意が書面又は電磁的記録でされたときは、①合意から1年を経過した時、②1年未満の協議期間を定めた場合はその期間を経過した時、③一方が書面又は電磁的記録により協議続行を拒絶する旨を通知した場合は通知から6か月を経過した時、のうち最も早い時まで完成が猶予される(151条1項・4項・5項)。再度の合意による延長は、時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができない(同条2項)。催告による猶予中の協議合意及び協議合意による猶予中の催告には、完成猶予の効力がない(同条3項)。
関連過去問:-
重要度:A 論点:時効の援用権者
問43:時効の援用権者について現行法の規律を述べよ。
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時効は当事者が援用しなければ裁判所はこれによって裁判をすることができない(145条)。消滅時効については、保証人・物上保証人・第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者が「当事者」に含まれることが明文化された(同条かっこ書・2020年改正)。後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できないとするのが判例。
関連過去問:H28,問27
重要度:A 論点:時効利益の放棄・完成後の承認
問44:時効利益の放棄の時期的制限と、時効完成を知らずにした債務の承認の効果を述べよ。
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時効の利益は時効完成前にあらかじめ放棄することができない(146条)。債務者が時効完成後に債務を承認した場合、時効完成の事実を知らなかったときでも、その後その時効を援用することは信義則上許されないとするのが判例(最大判昭41.4.20)。放棄(意思表示)と援用権の喪失(信義則)の構成の違いに注意。
関連過去問:-
重要度:B 論点:時効の効力
問45:時効の効力はいつから生じるか。
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時効の効力はその起算日に遡る(144条)。取得時効なら占有開始時から権利者であったことになり、消滅時効なら起算日に遡って権利が消滅するため、時効期間中の果実や利息の清算が不要となる。
関連過去問:-
