重要度:A 論点:義務付け訴訟の2類型
問26:義務付け訴訟の2類型とそれぞれの訴訟要件を述べよ。
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①非申請型(直接型・37条の2):一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、その処分を求めるにつき法律上の利益を有する者が提起できる。②申請型(37条の3):法令に基づく申請又は審査請求をした者について、相当の期間内に何らの処分若しくは裁決がされない場合、又は申請若しくは審査請求を却下・棄却する処分若しくは裁決が取り消されるべきものであるか、無効若しくは不存在である場合に提起できる。不作為の場合は不作為の違法確認訴訟を、拒否処分・裁決の場合は取消訴訟又は無効等確認訴訟を併合して提起しなければならない。一定の裁決を求める申請型義務付け訴訟は、原処分の取消訴訟又は無効等確認訴訟を提起できないときに限られる(同条7項)。義務付け訴訟は平成16年改正(平成17年4月1日施行)により法定された。
関連過去問:R2,問19
重要度:B 論点:義務付け判決の要件
問27:義務付けの訴えの認容(本案勝訴)要件を述べよ。
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行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ、又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるとき(37条の2第5項・37条の3第5項)。羈束処分なら「明らか」、裁量処分なら「裁量権の逸脱濫用」という二本立ての構造である。
関連過去問:-
重要度:A 論点:差止訴訟
問28:差止訴訟の訴訟要件と本案勝訴要件を述べよ。
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一定の処分又は裁決がされようとしている場合に、その処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、差止めを求めるにつき法律上の利益を有する者が提起できる(37条の4第1項・第3項)。本案勝訴要件は、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことが根拠法令の規定から明らかであるか、又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることが裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められることである(同条5項)。国歌斉唱義務不存在確認等請求事件(最判平24.2.9)は、「重大な損害」について、処分後に取消訴訟等を提起して執行停止を受けることなどにより容易に救済を受けられず、処分前に差止めを命ずるのでなければ救済が困難であることを要するとした。同判決は、免職処分の差止めの訴えは処分の蓋然性を欠くとして不適法とした一方、停職・減給・戒告の差止めの訴えは適法としたが、差止請求自体は本案要件を満たさないとして棄却した。
関連過去問:H30,問19/R7,問19
重要度:B 論点:実質的当事者訴訟の活用
問29:公法上の当事者訴訟としての確認訴訟の活用例を述べよ。
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2004年改正で「公法上の法律関係に関する確認の訴え」が明示され、抗告訴訟の対象とならない行政の活動を争う受け皿として位置づけられた。在外邦人選挙権訴訟(最大判平17.9.14)は、次回選挙で投票できる地位の確認を求める訴えを公法上の当事者訴訟として適法とし、国歌斉唱事件でも将来の職務命令に基づく義務の不存在確認が当事者訴訟として扱われた。
関連過去問:-
重要度:B 論点:取消訴訟の教示
問30:行政事件訴訟法上の教示制度を述べよ。
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行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合、処分を口頭でする場合を除き、相手方に対し、①取消訴訟の被告とすべき者、②出訴期間、③審査請求前置の定めがあるときはその旨を書面で教示しなければならない(46条1項)。また、法律に裁決主義の定めがある場合には、処分の相手方に対し、裁決に対してのみ取消訴訟を提起できる旨を教示しなければならない(同条2項)。さらに、形式的当事者訴訟を提起できる処分又は裁決をする場合には、被告とすべき者および出訴期間を教示しなければならない(同条3項)。この教示制度は平成16年改正(平成17年4月1日施行)で新設された。行政不服審査法と異なり、教示をしなかった場合に不服申立書を処分庁へ提出できるといった救済規定は置かれていない。
関連過去問:R6,問16
